妊娠を希望する女性に対して、大きな希望となっている第三者からの精子提供。本来は認定を受けた病院を介して行われるが、SNSなどインターネット上でやり取りし、精子を提供する男性が急増している。その一方で、個人間での精子取引は女性の体だけが目的だったり、学歴や経歴詐称の温床になるなど、大きなトラブルも起きているようだ。
「精子提供」をめぐるトラブルが続出中
第三者からの精子提供による妊娠自体は、決して新しい手法ではない。通常は医療機関を通して行われ、これによって子どもを授かった女性たちも大勢いる。
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しかし、このAID(非配偶者間人工授精)は既婚者しか受けることができず、シングルマザーや同性婚を希望する人たちは対象外となっている。
そこで増えてきたのが、精子提供のマッチングサイトやSNSを介して行う方法。AIDを受けるにはさまざまな諸条件があるが、個人間で行う精子取引はハードルがガクンと下がる。
それゆえ、トラブルに巻き込まれるケースも多いと、さまざまな社会問題に精通し、この問題にも詳しいルポライターは語る。
「精子を提供する側、受ける側の思いが一致すれば良いかもしれませんが、公には認められていない方法ですからね。何があっても誰も責任を負うことがない。特に精子を提供する側の方が立場的には優位に立てるので、女性が被害に遭うケースが多いです」
個人間での精子取引が増えるにつれ、トラブルも増加しているようだ。
性行為をともなう精子提供法(タイミング法)に盲点
精子提供には大きく分けて2つの方法がある。
【シリンジ法】
容器に入れた精液から、先端がシリコンでできた注射器(シリンジ)を使用して吸い上げ、自分の腟内に入れる。シリンジは使い捨てで、ドラッグストアやECサイトなどで購入できる。
【タイミング法】
こちらは実際に性行為を行って精子提供を受けるもので、排卵のタイミングに合わせて精子提供を行う。シリンジ法よりも新鮮な精子を受け取れることがメリットだが、性行為を伴うため女性には覚悟や強い意志が求められる。
どちらの方法を選択するかは本人次第。だが、どちらの方法でも、さまざまなトラブルが発生している。ここからのその実例を見ていこう。
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精子提供トラブル①女性の“カラダ”目的
タイミング法で多い被害がこれ。女性との性交渉を目的に近づいてくる男がいる。SNSには「#精子提供」というハッシュタグが数多く上がっている。実際に調べてみると、男性側から「精子を提供します」というツイートが多い一方、女性側から精子提供を求めるコメントもあった。
実際に被害に遭ったという30代の女性Aさんに話を聞くことができた。
「結婚願望はありませんが、母親になりたいという希望はありました。それで精子提供を思いついたんです。知り合いの男性だとまずいので、全く面識のない人の精子でと考えました。試しにSNSに書き込んだところ、物凄い数のメッセージがきました」
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Aさんはその中から学歴や容姿の条件が合った30代の男性を選んだ。カフェで待ち合わせをして軽く談笑しながら男性の人間性を確認。その後、ホテルへと移動し性交渉をした。
「もちろん抵抗はありましたけど、どうしても子どもが欲しかったから我慢しました。どうせやるならと、その日は男性に2回、ゴムをつけずに膣内で射精してもらいました。見ず知らずの初めてあった男性とそんなことするなんてという気持ちは少しありましたが、必死でした」(前出・Aさん)
その後も3度ほどこの男性と会い性交渉したが妊娠しなかったため、連絡を取るのをやめたという。しかし、そこで男性の本心が明らかになってきた。
「セックスしたいとか、キミの体を忘れられないとか、気持ち悪いメッセージを送ってくるようになりました。結局、彼は私のことをただのセックスフレンドだと思っていたみたいです。全部お金を出してもらえる上、避妊具なしでセックスできる、都合の良い女になっていたんです」(前出・Aさん)
精子を提供するという名目で女性に近づき、体だけを目的とする。そんな男に身も心も傷つけれれてしまったAさんだが、今も精子提供による妊娠を諦めてはいないという。