編集後記
今回はわいせつ教員問題を中心に、「全国学校ハラスメント被害者連絡会」の郡司さんと大竹さんから直接話を聞き、今ある問題やなかなか報道されない関連問題を教えてもらいました。
私個人としても一人の親の立場として、わいせつ教員には教壇に立ってほしくはありません。そもそも、生徒は先生を選べません。また、受験生の多くは、内申書を人質のようにされているケースもあります。自由に発言することを止められていることもあります。
立証の専門家という立場からしても、密室で起きた当事者間のみの被害を証明するのはほぼ不可能と言えます。何かの突破口を見出すためにはフラッシュバック覚悟の上で詳細に聞き取りをする必要があります。
まず今できることは、次の被害が起こらないように処分歴を検索できるだけではなく、もう一歩先に踏み出せるような仕組みや一定の規制法をまず作ることからだと思います。
ただ、実際の被害者やその被害に詳しい方々と話していると、わいせつ教師や暴力教師の事件という表面的なもの以外に、より深いところで見直さなければならないことがあると感じます。
根本的な問題にメスを入れるためにも、これから行うという内閣府主導の調査は幼保を含めて小中学生にも範囲を広げる必要はあると思います。しっかり調査し、しっかり分析し、根本的なところから直してもらいたいところです。
私はよく被害者側につきます。被害者の多くは長年に渡りその被害に苦しみます。乗り越えたと思える人でも、突然連絡が取れなくなり、「思い出してしまって死にたくなってしまった」という助けてのメッセージが届くこともあります。
あるニュースを観ていたとき、彼女らの一人がぼそりとつぶやいたのが今でも耳から離れません。
「未来とか将来とか人権とか、それ主語は加害者のでしょ?私には人権はないのかな?生きていたらいけないのかな?みんな私見て苦しくなっているみたい」
この子にあなたなら、何と返しますか?ぜひ、一度でも考えてみてほしいです。
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