株価の高騰抑制
海外投資家が日本株を買い始めている。日銀のETF買いの契機は、海外投資の売りによる日本株の下落で、日本経済の過小評価を是正するためでもあった。
そして、2020年度の税収も3兆円の大幅な減収が見込まれている。今、日経平均株価は25,500円であり、日本経済を過大評価しているように見える。
過大な評価の株価にすることは、資産バブルを放置することでもあり、バブル崩壊後の混乱を引き起こすことになるので、日本経済にとってもよくない。
その上、日銀は国家機関であり、税収の落ち込みを補填する方法があるのにしないのは、おかしい。もう1つ、株価と景気がバランスしていない。この調整を日銀がするべきである。株価はPBRやPERの評価基準で見て、過大な評価なら是正することは、日銀がETF買いをした時点で、発生した責任でもあるはずだ。
日銀が行うべきは、株価下落時の株買いを行うなら、基準以上で上昇時の株売りを行うべきなのである。勿論、株価が上がっている時に、大幅な下落をさせるのは、いかがなものかと思うが、株価の上昇を抑える程度の少量の株売りを長期に行う必要がある。
そして、ある程度の株を売れば、余剰金が出て、税収の落ち込みを補填できるはずである。そして、それが資産を適正に保ちながら、ETF買いの金融政策を長く行えることにもなる。
次の統制資本主義社会にするためには、株価の操作を上方向だけではなく、下方向もないと統制できないことは制御理論の鉄則でもある。