難しいのは「どこまで連帯責任を負わせるべきなのか?」である。10年ほど前あたりの時期の高校野球では結構な確率で甲子園出場校の不祥事が発覚して出場辞退に追い込まれた。飲酒や喫煙や暴力事件など辞退の理由はいくつかあるが最近は少ない。「連帯責任はおかしくないか?」という声が大きくなったことが大きいと思うが「不祥事のリーク合戦になった時期」もあった。当然、甲子園出場を辞退するというのはあまりにも厳しい罰なので「不祥事を積極的に隠そうとする動き」も強まるなどおかしな動きは増えた。
今回の山辺高の件は判断が難しい。先のとおり、「全部員の約25%」というのは割合的には相当に高い。部員数名の不祥事とは言い難い。初の選手権出場であり、サッカーで名前を売りたいと考えていた人は「何としてでも辞退は避けたい」という考えだと思うが批判の声はおさまらないだろう。基本的には連帯責任というのはバカバカしいルールだと思うが今回は関わっている部員の割合は非常に高い。「絶対に選手権を辞退すべき」とは言えないが「辞退したほうがいい案件なのかもしれない」と個人的には考える。
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