2.でいう“適切な対応”とは、具体的には
- うまく言いたいことが言えずウズウズしている時には、急かさず、遮らず、じっと聞き続けてあげる
- 言っていることが意味不明でも、一旦受け止めてあげる
→「分からない」「ちゃんと説明してよ」など言わず、子どもの話をただ繰り返すだけで充分です。「×××××××、なんだねー」 - 何度も言い直しているうちに子どもが挫けそうになったら、励ましてあげる
→「何度も説明してもらっているのに、分からなくてごめんね。パパは、○○の話にとても興味があるんだ。きっと理解できると思うから、もう1回ゆっくり話してみてくれるかい?」
自分の考えを言える、言おうという気になれる、というスキル・性質は、この幼少期の困難な状況を乗り越えて身に付くものでは、と私は考えています。
親や周囲の大人が気長に待ってあげられなかったり、辛抱強く聞いてあげられなかったりすると、子どもは「自分の考えを人前で言うのは苦手」と思うようになってしまうのでは、とも懸念しています。
そして最も悲しいケースは、自分の考えが“浮かぶ”こと自体に封をしてしまう──自分の考えが“ない”人間になってしまうこと。それはちょっと飛躍しすぎかも知れませんが、子どもが聞いてもらうことを必要としていることは間違いありません。
普段から愛情を感じて育っている子どもなら、1日に20分(これも個人差が大きいですが)もしっかり聞き込んであげれば一旦は満足するもの。毎日20分。ぜひ、子どものために使ってあげてください。
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