インドとの対立は、中国にとって破滅的
ヒトラーが独ソ不可侵条約を破ってソ連に侵攻したことは、歴史的愚行でした。イギリスとの戦いだけに集中していれば、戦争に勝てた可能性がある。ところが彼はソ連に侵攻し、西でイギリス、東でソ連と戦うことになったのです。現代のナチスドイツである中国も、インドを攻めたことで「破滅的間違い」を犯しました。
そもそもインドとはどういう国なのか?国連の予測によると、インドの人口は、2024年中国を抜いて世界一になる。2050年、インドの人口は、中国より3億人多くなる。2100年、インドの人口は、中国より5億人多くなる。中国は、2015年までつづいた一人っ子政策の副作用で、おそろしい速度で少子高齢化と人口減が進んでいきます。一方インドは、人口を増やしていく。結果、GDPも成長しつづけ、2050年には世界一の経済大国になっていることでしょう。つまりインドは、「世界一になる未来」を「約束された国」なのです。そんな国を、中国は自らの愚かさで敵に回してしまった。これは、ヒトラーのソ連攻撃に匹敵する愚行です。
今、現在の覇権国アメリカと未来の覇権国インドが連携を強めています。現代のナチスドイツ・中国は、20世紀のドイツの如く、野心を粉砕される。ドイツがそうであったように、偏狭な民族主義を捨て、民主主義の価値を受け入れるまで叩かれつづけます。そして、ドイツがそうだったように、いずれ民主主義の国に生まれ変わるでしょう。ですが、その前に、さまざまな大混乱がありそうです。
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