元東京都知事で作家の石原慎太郎氏(87)が27日、自身のツイッターを更新。筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者に対する嘱託殺人容疑で医師2人が逮捕された事件に触れ、この医師を擁護する見解を述べたが、ALSを『業病』と表現したことに批判が殺到している。
業病のALSに侵され自殺のための身動きも出来ぬ女性が尊厳死を願って相談した二人の医師が薬を与え手助けした事で「殺害」容疑で起訴された。武士道の切腹の際の苦しみを救うための介錯の美徳も知らぬ検察の愚かしさに腹が立つ。裁判の折り私は是非とも医師たちの弁護人として法廷に立ちたい。
— 石原 慎太郎 (@i_shintaro) July 27, 2020
石原慎太郎氏がツイッターでALSを『業病』と表現
石原氏は自身のツイッターの中で、この事件で逮捕された医師2人に対し、「武士道の切腹の際の苦しみを救うための介錯の美徳も知らぬ検察の愚かしさに腹が立つ。裁判の折り私は是非とも医師たちの弁護人として法廷に立ちたい」とツイートした。
しかし、批判の的になっているのはそこではない。ツイート冒頭に記した「業病のALSに侵され」とした部分だ。あまり聞きなれないこの『業病』という言葉。つい流して読んでしまいそうな難解な言葉だが、実は辛辣な意味を持つ。
辞書を引いてみると、『業病』とは、「前世の悪業 (あくごう) の報いでかかるとされた、治りにくい病気。難病。」と書かれている。
石原氏は逮捕された医師2人に自身の殺害を依頼したとされている女性患者に、前世の悪業 の報いのためにALSに侵されたと表現したのだ。
リプ欄には石原氏に対して批判が殺到
この石原氏のツイートに対し、リプ欄には批判が殺到。「作家なのに業病の意味も知らないのか」「業病なんていう言葉を使うとはひどい」などのコメントが寄せられている。
こちらの記事を百回読んだあと、こんな愚かで傲慢な呟きをしたことを全力で恥じてほしいです。https://t.co/ybWBkqEbUz
— ジャンボ~ル酸性 (@nyappiripiri) July 27, 2020
作家なのに「業病」の意味も知らないのですか。
— もみぢまん (@Futookaiko) July 27, 2020
東京都民としてはこんな恥ずかしい知事を持ったことが残念で仕方ありません。
— indigo (@ingigo33) July 27, 2020
差別的発言ですね。業病なんて
酷すぎる
通報しました
— saori kono (@kkksss37) July 27, 2020
「業病」という言葉の問題をしっかり学習して下さい。元都知事でしょ。重病患者が死を望んだとしても、生きることを説くことが医師の義務・責任でしょう。
— セブン(素人文罷通る) (@y07y2y51) July 27, 2020
業病の意味、ご存じですか?
「前世の悪業 (あくごう) の報いでかかるとされた、治りにくい病気。」
酷い言い様ですね。通報ものですよ。
いつの時代を生きておられるのか。殺害した医師は主治医にも相談せず、100万程の報酬を得ています。
武士道ではないのでは。— とうふこぞう (@tofukozou_1056) July 27, 2020
石原慎太郎氏のこれまでの失言、暴言
歯に衣着せぬ発言は石原氏の特徴でもあるが、その一方でこれまでにもたびたび失言や暴言を繰り返してきた。
1999年に東京都知事に初当選した石原氏は、重度障害者たちが治療を受けている病院を視察した際に、会見で「ああいう人ってのは、人格があるのかね」と発言。
2001年には外国メディアのインタビューで、「北朝鮮のミサイルが日本に当たれば、長い目で見て良いことだろうと思う」と語っている。
また、同年には週刊誌上で、「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババア」、2016年には都知事選における増田寛也氏の応援演説で、対立候補の小池百合子氏のことを「大年増の厚化粧がいるな」「厚化粧の女に任せるわけにはいかない」などと語っている。
※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。
source: 石原慎太郎公式Twitter
image by: U.S. Navy photo / CC BY