ドル/円相場は16日、6月24日以来の安値99.54円まで売られたが、引け値は100円台に戻した。ザラバで大台割れを試した後、引け値で戻すパターンはしばしば強気トリガーになるケースがある。(『投資日報デイリーリポート』)
目先三尊ボトムからの買い場探し、引け値100円割れには要注意
強気トリガー
前回の本欄では「目先の下値はもし100円を割っても引け値で100円台に戻せば、強気トリガー」と述べていたが、これは実現された。
日足ベースのフォーメーションは6月24日以来、三尊を形成している。通常は天井圏で出現するパターンとして知られているが、底値圏で出現するケースも多い。ただし、次に100円を割って引けて来れば、このパターンは下げトレンド下の中段保合いと認識され、下値が深くなるので注意を要する。
米ドル/円 日足(SBI証券提供)
従ってストラテジーとしては、目先三尊ボトムから買い場を求めるが、100円割れの引け値にはストップロスを入れておく。
三尊の右肩(8月8日高値102.65円)を上回って引けて来れば、底打ちをほぼ確認する。
通常ならここから本格的に買い出動する。この場合、上値ラインは最低でも105円以上。底打ちなら最低でも2~3週間はドルは戻すと見る。
ドル指数は節目を割れたが…NY金三角保合い形成中
2週間前、当欄は以下の通り記述「相場はドル安/金高の流れが続くかも知れない。しかしドル指数が94付近に近づくと反転上昇する可能性が。裏返せばそこが金の反落ポイントになる可能性がある。金買いは現在減玉ポイントに入った」。
実際8月初頭にドル指数が上昇に転じると金は下落した。しかし、その後ドル指数が反落し95割れしても、NY金は上昇せず、7月以降高値切り下がり、安値切り上がりの三角保合いになっている。
気持ち悪いのは北米金鉱株指数(XAU指数)が先週高値を更新している点。これが異市場間弱気ダイバージェンスなら目先ドル数は100、NY金で1300ドルを目指す可能性がある。逆に金が現在の保合いを上放れると、9月までに1400~1450ドルを目指す。存外、答えは今週にも出るか。
【初出:商品版投資日報 8月18日号】
『投資日報デイリーリポート』(2016年8月22日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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