前回の記事(奇人?変人?だから何?株で成功したいなら「頭がおかしい奴」になれ)が好評のようです。株式投資に話をしぼっていますが、株式に関心がない方でも人間心理の観点から参考になるものがあるはずです。
今回は、上記記事で取り上げた「奇人・変人」と「普通の人」の違いについて、もう少し補足しましょう。
そもそも、多くの人が「普通」に生きているのはなぜでしょうか?それは、経済的にも社会的にもそのほうがメリットがあるからです。ところが面白いことに、現実の社会は「普通」を逸脱した人を求めてもいるのです。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』鈴木傾城)
プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。
多くの人が大成功の可能性を捨て「普通」のメリットを享受している
メリットがあるから、多くの人は普通を装っている
世の中には「普通の人」という言葉があるのですが、「普通の人」という言い方があるというのは、普通ではない人も存在するということです。
何が普通で何が普通でないのかは、いろんな角度で推し測ることができるので、一概に「これが普通で、それ以外が異常」と決めつける定義はありません。
格好が奇抜で常人には理解できないセンスの人でも、考え方や行動は至って常識的な人もいます。逆に普通の格好をしていても、あまりにも突飛で理解不能の言動をする人もいます。
一人の人間の中に「ある面で見ると普通だが、ある面から見ると普通でない」というのがあるのです。人間は多面なので、誰もが「普通ではない」部分を抱えていると言うこともできるかもしれません。
ただ、多くの人はそういう部分が少しはあっても、全体としては「普通」に生きています。なぜか。それは、社会においては普通に生きる方がメリットがあるからです。
たとえば、今日から全裸で生きると決めてもいいのですが、そうすると社会の至るところで「ルール違反だ」と糾弾されて排除されるはずです。
服を着る理由は分からなくても、とりあえず服を着て生きていれば社会は受け入れてくれます。服を着て生きるというのは社会のルールだからです。
信号を守らない、時間を守らない、法律を守らないと決めてもいいのですが、全員がそのように生きると社会がめちゃくちゃになるので、社会は逸脱者を嫌います。
普通に生きていないと、その人はやがては社会から排除されていき、自分の人生のマイナスになり、やがては経済的にも社会的にも居場所を失って追い詰められる結果となります。
普通でありさえすれば、社会は自分を受け入れてくれ、行政も法律も自分の味方となり、人間関係でも信頼を得られます。普通であるというのはメリットがあるのです。同調圧力の正体はここにあります。
社会と同調するというのは、実は心地良く生きるための第一歩なのです。
Next: 現代社会で、奇人・変人が大成功する余地はなぜ生まれるのか?
投資の世界は奇人・変人の方が生きやすい世界
多くの人は「普通であることのメリット」を体感的に会得しているので、無理してでも普通を演じます。普通でなくなって社会から排除されるくらいなら、普通を演じた方がまだマシだというわけです。
しかし、世の中には普通ではない人も大勢混じっています。
この「普通でない部分」が突出していると、周囲にかなりの摩擦を生じるので、いつしか「奇人・変人」と言われるようになっていくわけです。
奇人・変人の多くは社会に同調したことによるメリットを享受できないので、うまく生きることができずに追い詰められていく確率は高まります。
ところが面白いことに、社会は人々に普通であることを強制しながら、普通でない人も求めています。
芸術家は普通であることを求められていません。むしろ普通ではない規格外の発想を求められています。起業家や実業家も普通であることを求められていません。画期的な商品やサービスを人々は求めているからです。
斬新な表現物、斬新な商品やサービスを生み出すには、普通を逸脱する必要があるわけです。ここに奇人・変人が大きく成功する余地が生まれてきます。
奇人・変人がすべて成功するわけではないのですが、少なくとも社会が求めている方向に逸脱していると、時代の寵児になっていく可能性が高まるのです。
投資の世界もまた奇人・変人の方が生きやすい世界であると言うことができます。
なぜか。その理由を書いたのが、『奇人?変人?だから何?株で成功したいなら「頭がおかしい奴」になれ=鈴木傾城』です。ぜひご一読ください。
多くの人が株式投資を失敗する理由と、的確に行動できる一部の奇人・変人が成功する理由は、実は深いところでリンクしています。
その理由を、マネーボイスに掲載された上記の記事で探って頂ければと思います。
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『ダークネス』マネーボイスに私の文章が掲載されている周知と記事の補足 より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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