株安継続ならドル円は再度の118円割れも。ユーロキャリー解消が続く＝斉藤学

ドル円は昨日のロンドン時間にリスク回避の円買いが加速、119円台後半から一時116.22円まで下落しました。本日もリスク回避の円買いとユーロキャリートレードの解消が続くと予想します。（斉藤学）

2015年8月25日のFX為替相場予想

本日の戦略

【弱気材料】世界同時株安、リスク回避の円買い
【強気材料】なし

• ドル円は一時116.22円まで下落
• 米10年債利回りは2.012％へ下落
• ユーロキャリートレードの解消が続く
• ユーロドルは今年1月以来の1.1710を付ける
• 中国株安と資源価格の下落で、オセアニア通貨が売られる
• 15時に独第2四半期GDPが発表
• 17時に独8月IFO景況指数が発表
• 22時に米6月住宅価格指数などが発表
• 23時に米7月新築住宅販売件数などが発表
• シカゴ日経平均先物は-1160円安の17810円と暴落

☆リスク回避の円買いとユーロキャリートレードの解消が続くと予想

株の大暴落を受け、円買いが強まる

昨晩のNYダウは、寄り付き直後に一時-1000ドル安と大暴落しました。

ナスダック指数先物に至っては、サーキットブレーカーが発動して取引が一時停止しています。

昨日の中国株が-8.46％と暴落したこともあって、もともと弱い地合いが続いていたのですが、急落の引き金となる悪材料が出たわけでもなく突如として暴落しました。

NYダウは、反発する場面があったものの、結局-588ドル安で引けています。

これを受け、ドル円は119円台後半から一時116.22円まで下落、その後いったんは119円台へ戻したのですが、上値は重く118円台半ばで伸び悩んでいます。

米10年債利回りは2.012％へ下落、株安によってさらに米利回りが低下しそうです。

本日も、10時30分からの中国株の値動きが重要になるでしょう。

ユーロキャリートレードの解消が続く

世界同時株安を受け、ユーロキャリートレードの解消が続いています。

ユーロの買戻しが続き、ユーロドルは1.1400台後半から、一気に1.1710の高値を付けました。

その後はいったん1.1500台前半まで売りに押されたものの、引け前には再び1.1600台へ戻しています。

一方で、中国株の暴落や資源価格の下落によって豪ドルが一段安となっており、豪ドルドルは一時0.7107、豪ドル円も82.08まで急落しています。

相次ぐ人民元引き下げを受け、場合によっては追加利下げの可能性もあるため、豪ドル安の地合いが続くと予想します。

ドル円 オーダー状況

121.00円 売り
118.73円 8/25　4:31現在（高値122.12円 – 安値116.15円）
117.50円 買い
116.00円 買い厚め・割り込むとストップロス売り

日経平均先物は、時間外で-1160円安の17810円と暴落しました。

下げ幅の大きい日が続いていますが、株価はアベノミクスで高く釣り上げられており、多少の暴落は仕方がないと思われます。

ザラバ中は、追証を回避するための売りが殺到すると思われ、ひとまず18000円での攻防となるでしょう。

一方、ドル円は注文がほとんど貯まっておらず、ボラティリティが非常に高くなっています。

株安が続けば、再度118.00円割れを試すと予想します。

本日の重要経済指標

★★★
15:00 (独) 第2四半期GDP・確報 [前期比]
前回：+0.4％　予想：+0.4％

★★★
15:00 (独) 第2四半期GDP・確報 [前年比]
前回：+1.6％　予想：+1.6％

★★★
15:00 (独) 第2四半期個人消費 [前期比]
前回：+0.6％　予想：+0.3％

★★★
17:00 (独) 8月IFO景況指数
前回：108.0　予想：107.6

★★★
22:00 (米) 6月住宅価格指数 [前月比]
前回：+0.4％　予想：+0.3％

★★
22:00 (米) 6月S＆P/ケース・シラー住宅価格指数 [前年比]
前回：+4.94％　予想：+5.10％

★★★
23:00 (米) 7月新築住宅販売件数
前回：48.2万件　予想：51.1万件

★★★
23:00 (米) 8月消費者信頼感指数
前回：90.9　予想：93.0

★★
23:00 (米) 8月リッチモンド連銀製造業指数
前回：13　予想：9

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