米中摩擦の懸念後退できょうの日経平均終値は361円高の2万1,333円。これだけ急騰すると底が入ってこのまま上がるように見えますが、そう考えるのは早計です。(『相場コラム『わしの罫線』』橋本明男)
きょうの日経平均は反発、前日比361円高の2万1,333円
東京市場は「買い」一色
なんということか、昨日の大引けを見て、もう私はてっきり下げが始まったと思いました。
しかし、ドラギ総裁の金融緩和発言に続き、米大統領がG20で習国家主席と会談すると発言したことを受け、ニューヨーク市場が急騰。それを受けて今日の東京市場、買い一色となりました。
日経平均は、361円高の2万1,333円。
トピックスは、26.6ポイント高の1,555.27ポイント。
出来高は、概算11億2千万株
で終わりました。
日経平均株価 日足(SBI証券提供)
NYダウ 日足(SBI証券提供)
いかにも底入れに見えるが?
これだけ急騰を見せられますと、いかにも底が入ってこのまま上がって行きそうに見えてしまいます。
しかし、チャートは何ら変わりありません。先週金曜日の当メルマガで解説済みのことです。
今日のザラ場高値は2万1,358円までですから、まだ上限にも届いておりません。
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トランプと習近平が会うだけで喜んでいいのか?
それよりも、トランプ大統領が習国家主席に会うというだけで、米中の貿易戦争が終わったかのように考えるのはいかがなものか。
その証拠に、上海市場は0.96%しか上がっていません。
上海総合指数 日足(SBI証券提供)
とにもかくにも、これで今晩のFOMC、加えてニューヨークダウの動きが注目されます。
底が入ったと考えるのは早計です。
では、御健闘を祈ります。
『相場コラム『わしの罫線』』(2019年6月19日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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チャーチスト歴35年!【橋本罫線考案者】テクニカルのプロである橋本明男が毎日綴る相場コラム。日々の株式市場の動向から、短期的・中期的な相場の行方を予測。また、東証1部の銘柄を中心に、今が狙い目の個別銘柄の情報も掲載しています。