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新型肺炎の効果的治療薬発見との報道を受けたリスクオンに

 6日の日本株市場は、欧米株式市場の上昇の流れを受けて、買い先行の展開になろう。5日の米国市場は、NYダウが483ドル高と大幅に続伸し、29000ドルを回復。中国・浙江大学の研究チームが新型肺炎の効果的治療薬発見との中国テレビ報道が材料視された。

 また、1月ADP雇用統計が15年5月以来の大きな伸びとなったほか、ISM非製造業指数も予想を上回る堅調な内容となったことが材料視された。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の23690円と強い値動きをみせたほか、円相場は1ドル109円80銭台と円安に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろうが、これにより日経平均は急落後のもち合いレンジを上放れてくることが期待され、テクニカル面では25日線レベルを捉えてくることになる。マドを空けて上昇することにより、下にアイランドリバーサル形状を残す格好となるようだと、テクニカル的にはボトム形成が意識されてくる。一目均衡表では23660円近辺に雲上限が位置しているため、これを捉えてくるようだと、シグナル好転から、マド埋めを意識しつつ、節目の24000円へのトレンド形成も期待されてくる。

 需給面では足元でロングポジションは減少していたとみられるため、ややリスクオン状態に向かうことになりそうだ。ただ、決算が本格化していることから商いは膨らみづらいこともあり、先物主導によるインデックス売買に押し上げられた後は、次第にこう着感が強まりやすいところでもあり、次第に決算を手掛かりとした個別物色にシフトする流れも想定しておきたいところ。

 また、新型肺炎の効果的治療薬発見との報道が材料視されているため、医薬品などバイオ関連には関心が集まりやすい。また、新型肺炎の封じ込めが意識されてくるようだと、グローバル経済への影響が和らぐ中で、下落基調が続いていた原油相場の底打ちも意識されやすく、エネルギー関連の見直しもありそうだ。

 そのほか、中国経済の回復を意識する流れから、ファーストリテなど小売セクターや機械など中国関連への押し目拾いの動きも、次第に広がりをみせてくることも考えられよう。

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