土屋アンナさんが降板したことで舞台が上演できなくなったと甲斐智陽さんが訴えたことから始まった、いわゆる「ANNA」訴訟。当時はドロ沼の様相を呈していましたが、つい先日に判決が下りました。大人気のメルマガ『今井亮一の裁判傍聴バカ一代』では、その裁判を傍聴した今井さんが法廷の様子を詳細に記録。法律的に勝ったのはいったいどっち?
土屋アンナさんに責めに帰すべき事由はなく
13時15分、東京地裁の民事705号法廷(52席だっけ、原克也裁判長)で、互いに互いを訴えてる「損害賠償請求事件」の判決。
昼過ぎ、7階の廊下を、どこか無人の待合室でひっそり弁当(おいしい炊き込み御飯)を食べようと歩いてたら、民事専門のマニア氏に遭遇、土屋アンナさんの事件の判決があると教えてもらったのだ。ありがとございます~!
芸能マスコミの記者たちが行列する小廊下へ、13時07分、第1事件の原告であり、かつ第2事件(たぶん1年数カ月後に土屋アンナさん側が提訴)の被告でもある演出家の甲斐智陽さんが、代理人弁護士2人と共に入ってきた。
暗色スーツに暗色シャツ、暗色ネクタイ、サングラス。決まってる~。ちなみに土屋アンナさんの側は代理人4人、本人は不出頭。
2分間の法廷内撮影が入った。すでに「土屋アンナさん、劇作家に勝訴、舞台公演中止訴訟「舞台は準備不足」と東京地裁、「ANNA」も名誉毀損」などと報じられてる。
13時15分まで待ってから、判決が言い渡された。2つの事件の原告と被告をどう呼ぶか整理してから…。
裁判長「主文、1、原告甲斐は、被告アンナに対し、33万円及びこれに対する平成26年3月3日から支払い済みまで年5分の割合で金員を支払え。2、原告らの請求、及び被告アンナの、その余の請求をいずれも棄却する。3、訴訟費用は…いずれも原告らの負担とし、被告アンナに生じた費用は、これを10分し、その1を原告甲斐の負担とし、その余を被告アンナの負担とする。4、この判決は、1項に限り、仮に執行することができる」
すでに報道もされてる芸能事件の、どこが俺的に見所なのか。なんと裁判長は、判決理由の要旨を述べ始めたんである! こんなことは(俺が知る限り)滅多にないょ。
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