調書を改ざん?コーヒー浣腸事件で露呈した警察の自己都合

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「コーヒー浣腸」というインパクトのある商品が印象的だった、まだ記憶に新しいこの事件。強欲なお婆さんがインチキ商品を販売していた事件と思いきや…。メルマガ『今井亮一の裁判傍聴バカ一代』に実際は報道と全く違う事件の内容が記されています。

報道の印象と全く違った「コーヒー浣腸」事件

「肌改善」うたい“コーヒー浣腸”を販売 元社長ら3人逮捕 警視庁

「腸内洗浄で肌改善」などとうたった無許可の医薬品「カフェコロン」を販売したなどとして、警視庁生活環境課は、旧薬事法違反(広告、販売、貯蔵)容疑で、東京都中央区の医薬品販売「ディーセントワーク」元社長、吉沢■■■容疑者(70)ら女3人を逮捕した。同課によると吉沢容疑者は大筋で容疑を認め、ほかの2人は一部否認している。

同課によると、カフェコロンの主な原料はコーヒー豆。専用器具で肛門から注入して使うことから“コーヒー浣腸”として知られるが医学的な根拠はなく、腸を傷つける危険性があるという。同課の聴取に対し「腸がむくんで自主排便できなくなった」など健康被害を訴えた顧客もいた。

カフェコロンは平成14年から販売開始。押収したパソコンの記録から、少なくとも昨年8月までの約4年8カ月間で、16億円の不正な売り上げがあったとみられる。

逮捕容疑は昨年8~10月、福岡県の女性ら5人に未承認医薬品の洗浄液30本付きの腸内洗浄セットを、5セット(4万7520円)販売したなどとしている。

とんでもないインチキ商品を売りつけてた婆さんらが逮捕された!そんな印象を普通は受けるよね。

ところがどっこい、報道(=警察発表)から受ける印象と、裁判の法廷に出てくるものはぜんぜん違うということの、この事件は典型のひとつかも。

被告人は2人。黒スーツに濃紺ネクタイの、格好いい系のおっさんと、地味だけどもお洒落な服装でセレブな感じの、小顔で細身の素敵なおばさま。70歳にはとても見えない。2人とも非身柄。

弁護人は男性4人、女性2人。私選と思われ。

裁判官 「検察官、余罪の関係はなくなったと聞いていいんですか?」

検察官 「吉沢■■■被告人とディーセントワーク株式会社について、先日、捜索、差押えの強制処分…立件して追起訴する予定はないと…」

ほ~、そうですか。

弁号証の要旨告知が始まった。

弁護人 「弁3号、カフェコロン、定期購入者…平成26年(2014年)10月30日、捜索差押時において、177名…弁4号、カフェコロンを10回以上、直接購入…平成14年(2002年)10月4から平成26年10月30日まで、4203名…」

直接購入?じゃ間接購入もあるのか? あとでわかった、産婦人科、美容外科、人工透析の病院など、多くの医療機関が代理店となっての販売もあったんだそうだ。かなり売れてたらしい。

弁護人 「弁6号…シンヤヒロミ…医学博士が(顧客からの質問に対する)答えを考え、吉沢に…弁7号、シンヤヒロミ医学博士、妻が代表をつとめるニューメドインターナショナルに対し、合計9725万9580円が支払われていること…」

あとでわかった、コーヒー浣腸は、本格の医学博士新谷弘実氏が開発し被告人および被告会社はその販売をやってたのだった。

その新谷博士がコーヒー浣腸について書いた書籍等を弁護人は証拠申請するのだが、検察官は頑として抵抗

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