イケメンの国家公務員がなぜ「下着ドロ」に? 母親が狂わせた人生

 

母親による過保護、過干渉といえば、ちょと違うかもしれないけど、こんな事件もあった。

7月10日(金)13時30分~14時15分、東京簡裁534号法廷(20席、佐宗弘貴裁判官)で「窃盗」の新件。

被告人は非身柄、黒パンツスーツなんだけど、どこか女子レスラーのよう。

13時47分頃に入ると、検察官が乙号証の要旨告知をやってた。

前に付き合ってた彼氏から3万円、5万円とせびられ、SNSで知り合った女性から「資産運用のソフト」なるものを買わされ、そんな背景のもと…。

電車内でスリ。「もう1人いけるかも」と、女性乗客の半分開いたバッグに財布が見えたので、右手を伸ばして抜き取り…。

情状証人は母親。こんなことを言ってた。

母親 「23日の夜、娘が帰って来ず、24日の夜も帰って来ない…○○署へ捜索願いを出しに行きました…成人なので(個人情報は)教えられない…月曜になっても帰って来ない…××弁護士にお願いして…」

そうしてようやく、娘が逮捕されてたことが分かったんだという。

母親 「(娘は)毎夜遅くまで仕事して…食事してリビングで寝てしまう…早くお風呂に入りなさい、厳しいこともしてしまった、仕事の悩み、聞いてあげることができませんでした…娘はジュースとか買うお金で十分だと…私がお金を管理…厳しくしすぎました…」

口うるさく、がんじがらめに操られた、そのフラストレーションが、自己破壊衝動として本件に顕れたのか、という気がした。

13時58分、俺は途中で出た。どんな感じの事件かだけちらっと見てみようってことだったので。

image by: Shutterstock

『今井亮一の裁判傍聴バカ一代』 より一部抜粋
著者/今井亮一
交通違反専門のジャーナリストとして雑誌、書籍、新聞、ラジオ、テレビ等にコメント&執筆。ほぼ毎日裁判所へ通い、空いた時間に警察庁、警視庁、東京地検などで行政文書の開示請求。週に4回届く詳細な裁判傍聴記は、「もしも」の時に役立つこと請け合いです。しかも月額108円!
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