こうした反省から、日本の若い世代が新しい開発、研究に挑んでいる国内のベンチャーに目を向け出したのだ。20、30代の若いベンチャーは、大学の研究室などと共同で開発に携わり、しかも最近の世代は3.11の東日本大震災の影響もあってか、単にカネ儲けに走るだけでなく社会的に役立つベンチャーが増えている。
大企業もこうしたベンチャーに目をつけ、技術協力や販売などにも手を貸し新しい分野に乗り出そうとしているのだ。技術やヤル気、志を持つが開発資金、販売ルートなどを持たないベンチャーと大企業が手を結び始めてきたのだ。
数年前にベンチャーとして出発したエネルギー、食料などを研究、開発するユーグレナは大学や企業の協力を得て上場を果たすまでになった。閉塞状況にあるベンチャー企業が大手と手を組むことで両者が共に新しい道を切り開いてゆく時代になってきたようだ。
(電気新聞 2017年5月11日)