高さ13メートルの東京大仏
前門の奥の階段を上りきると、金剛力士像が脇を固める門が見えます。歴史を感じる重厚な門構えですね。実はこの門、通常の仁王門とはちょっと違うのです。その答えは、門を通過してから振り返ることで解ります。
門の裏側、すなわち金剛力士像の後ろ側に、四天王として知られる多聞天尊(毘沙門天)像と、広目天尊像が安置されているのです。しかもこちらの像は、実に色鮮やかです。知らないとそのまま通過してしまいそうですが、気付くとちょっとうれしいですよね。

東京大仏。写真左手前に停まっている原付バイクとの対比で、その大きさが判るのではないでしょうか?
門を通過すると正面に立派な大講堂(本殿)が設置され、右手にお目当ての東京大仏が安置されてあります。この東京大仏、高さが13m、重さが32トンということで、間近で見ると確かに大きいですね。
昭和49年に建設が開始され、昭和52年に完成したという、比較的新しい大仏であるせいか、なんとなく、今時の顔をされているように見えますね。なかなかのイケメンです。少々バチ当たりかもしれませんが、“日本のイケメン大仏ランキング”なんてものがあったら、意外と人気が出るのではないでしょうか?

文殊菩薩像。知恵をさずけてくれるそうです

奪衣婆像。三途の川を渡る時に服を脱がされるそうです

役の小角像。行者の元祖の方だそうです

がまんの鬼像。何でも耐える鬼とのことです
この東京大仏の周囲には、文殊菩薩像や、奪衣婆像、役の小角(おずぬ)像、がまんの鬼像などが安置されています。また、この乗蓮寺、赤塚山という地形を生かして、仏像や梵鐘を高低差を持って配置しているため、実際の敷地よりも広く感じるように思えました。

福寿観音像が安置されている建物と、梵鐘が吊るされているやぐら

近隣には、大仏そばという名前の日本料理屋さんもあります。大仏由来のお料理が食べられるのでしょうか?
上にも書きましたが、乗蓮寺の周囲には公園や美術館、郷土資料館など様々な立ち寄り場所があるので、一緒に足を運んでみてはいかがでしょうか?
乗蓮寺
東京都板橋区赤塚5−28−3
取材・文:梅原 慎治
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