化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)
image by: 京都フリー写真素材
この世に賽の河原を再現したかのような境内に色とりどりの紅葉に包まれます。境内には所狭しと数え切れないほどの石仏、石塔が安置されています。
小倉山の裾野である化野は古くからの葬送の地でした。京都の東の鳥辺野(とりべの)、北の蓮台野(れんだいの)と並ぶ埋葬地で、三無常と呼ばれています。古くは風葬の場所として、死者の霊を弔う為に無数の石仏が作られました。それが年月と共に無縁仏となり、いつしか土に埋まった状態になっていました。この死者の霊を再び弔うために五智山如来寺が創建されたのがこの寺のはじまりです。創建したのは、弘法大師空海でした。平安時代初期の頃です。風葬の地だった化野に葬られた無縁仏の霊を弔うために、寺を建てて供養したのです。
その後は、鎌倉時代に浄土宗の開祖・法然の念仏道場となって浄土宗に改められました。仏教界の偉大な二人・空海と法然ゆかりの由緒ある寺院です。
化野念仏寺では毎年8月23、24日の夏の夜に千灯供養が行われます。石仏に灯が供えられて無数のろうそくの炎が暗闇にゆらぐ景色は夏の風物詩となっています。幽玄の世界を一目見ようと沢山の参詣者でにぎわいます。
- 京都市右京区嵯峨鳥居元化野町17
- 拝観料:500円
- 拝観時間:9時~16時30分
(冬12月~1月は15時30分受付終了、4月・5月・10月・11月の土日祝は受付終了を17時までに延長)
◯アクセス
- 京都駅から京都バス72系統 嵐山・清滝行きで「鳥居本」下車、徒歩約5分
嵯峨嵐山・奥嵯峨エリアはほぼ全てが紅葉の名所と言ってもいいぐらいハズレがありません。11月中旬には色づき始め見頃をむかえます。
そして12月中旬は嵐山花灯路で多くの人で賑わいます。嵐山全体がライトアップされて竹林などはとても幻想的な雰囲気に包まれます。紅葉だけでなくこちらのイベントも是非一度行って見てみてください。
いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。
image by: 京都フリー写真素材集