なぜ世界的ブランドが「日本のユニクロ」とコラボしたがるのか?

 

ユニクロの戦略から何を学ぶか?

この一連のユニクロの戦略のポイントは、自社のポジショニングを明確にしていることが挙げられます。

ファストファッションのブランド群の中でも、品質が高い上にコストも下げられるブランドはユニクロだけです。ここに、販売力がついてくると、ブランドのイメージだけではなく、品質という側面の見た目の価値が上がり、独自の立ち位置を確保することに成功し続けています。

そして、強みをさらに強化しつつ、次の戦略の準備も万端でした。確固たる地位を築けた品質という点に、ファッション性を付け加えたい。自社の中で独自開発するよりも、アライアンスを組んで自社の強みに追加する、という戦略をとったわけです。

トヨタが高級路線を目指した時に、レクサスを新しく立ち上げたのとは違う戦略と言えます。

さらに、自社はもちろん買うお客様、そしてデザインを提供する企業にも利益をもたらすという、三方よしのモデルになっている点が特筆すべき点です。

私たちが、このユニクロの事例から学べることは、企業としての戦略を明確にすること。飲食店経営であれば、徹底した品質にこだわるのか、居心地の良い場所を提供するのか、安価に提供できるようにするのか、名物料理を開発するのか、といった具合です。

次は常にブランドを刷新する戦略を用意すること。名物料理が浸透してきたら、その周辺にも需要があるはず。ハンバーグに和風のだしなどを付け加えて高齢者層にもアピールするなど、持続的な努力が必要ですよね。

私も大好きなユニクロ。これからも目が離せません。

image by: J. Lekavicius / Shutterstock.com

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