食品工場のプロはなぜ名刺に「ひよこ」のマークをつけているのか

 

家庭での作業よりも厳しく

自分の赤ちゃんが使用する哺乳瓶は使用する前に必ず洗浄殺菌を行います。もし、自分の子供が、小麦アレルギーだったとしたら、子供専用に鍋を使用し、子供専用の醤油を用意していると思います。

「工場で使用する器具は必ず洗浄殺菌していますか」。特にお客さんがそのまま食べるもの、たとえばスライスハムなどを包装する時に使用して居る備品器具は、使用前に哺乳瓶のような洗浄殺菌をしていますか。アレルゲンが異なる製品を作るときに、自分の子供に対するのと同じような区分を行っていますか

工場で長年作業をしていると、作業に慣れてしまいす。特に大きなクレームが起きていないと「まーーこんなものか」とおもってしまい、基準がどんどん甘くなってしまいます。特に工場の責任者から、作業性、生産性のノルマを課せられると洗浄殺菌、アレルゲンの区分が特に甘くなってしまう傾向にあります。

工場内で働いている方は慣れてしまって問題意識が薄くなってしまうのですが、外部の視点で点検を行うとびっくりすることがままあるものです。毎年定期的な教育が必要な点は外部の目を従業員に意識させることにあるのです。

本当に今行っている作業が大切な人に食べてもらえる食品を作っているのかどうかを気づいてもらうきっかけになるのが定期教育の基本だとおもいます。

あなたの工場の会社の名前、マークに恥ずかしく無い仕事をしていますか。あなたの工場、会社にはマスコットがありますか。あなたの会社のマスコットに恥ずかしく無い作業を今行っていますか。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 河岸宏和(食品安全教育研究所 代表) 【発行周期】 ほぼ 週末刊

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