ミャンマー中部に住む少数民族カレン族の村で、大きな豚が一心不乱に残飯を漁っていた。今も焼き畑農法による自給自足生活を続ける辺境の村だ。鶏や豚も飼ってはいるが、それらの肉を口にするのは特別な日に限られているという。柱の陰からそっとこちらを見つめる少女と目が合った。ミャンマーの子供達が顔に塗っているのは、「タナカ」と呼ばれる天然化粧品&日焼け止めだ。ミャンマーに自生するタナカの木の幹をすり下ろしたものに水を加えて顔に塗る。日差しの強いこの国には、なくてはならないファッションアイテムだ。
ミャンマーの田舎道を歩いていると、頭に巨大な荷物を載せて歩く女達とすれ違った。運んでいるのは米が原料のおせんべい。村で作ったものを町の市場まで運ぶ途中だという。見た目よりは重くない(だからこそ手放しでも運べる)とはいっても、なかなかの重労働である。(2004年撮影)
少女は窓の外から授業の様子を見つめていた。仲間外れになっているとか、罰を受けているわけではなく、自らの意志で教室に入らないのだ。本当は学校に通いたいのだけれど、何らかの事情で通えないのかもしれない。教科書やノートを買う余裕のない家庭も、カンボジアには数多くあった。(2004年撮影)
カンボジアで出会った少女は、井戸水を汲んだバケツを肩に担いで歩いていた。カンボジアには「暑いから」とか「シラミが湧くから」といった理由で髪を短くしている女の子も多かった。(2004年撮影)
バングラデシュの首都ダッカの路上には「耳掃除屋」がいた。プロにやってもらう耳掃除は気持ちがいいのだろう。客の男は恍惚の表情を浮かべていた。
image by: MASASHI MITSUI