【問題】幸福をテーマに1冊の本を書くなら、まず何をしますか?

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あなたが何かをはじめようとするとき、まず何を考えることから手をつけますか? この問いの答えがビジネスに役立つと説くのは、ビジネス数学者でメルマガ『深沢真太郎の「稼ぐ力がつく! 数学的思考の授業」』著者の深沢真太郎さん。メルマガの中で深沢さんは、「数学的思考」という考え方が何を始めるにも大事だとして、実例と例題とともにわかりやすく解説しています。

「数学的思考」をビジネスで実践する方法とは?

突然ですが、もしあなたが「幸福」というテーマで1冊の本を書くとします。さて、一体どんなことをしますか。どんな行為をした結果、その本は完成しますか。

そりゃ「書く」でしょうと思われた方は、少しだけ思考の方向を変えてください。もちろんそんな単純な答えを想定した問いではないからです。

まずそもそも「幸福」とは何かを定義なさるのではないでしょうか。そして幸福な人はいったいどういう生き方をしているか、考え方をしているか、分析するのではないでしょうか。

そして、それを整理して体型立て、

  • 「幸福」とはこういうものですよ
  • 「幸福な人」とはこういう人ですよ
  • 「幸福」とはこういうことをすると手に入りますよ

とその本の中で説明するのではないでしょうか。何が言いたいか。

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定義

分析

体型立て

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これが私の考える、いいえ、私の定義する「数学的思考」です。実は数学という学問のゴールは「説明できる状態にする」です。

例えば皆さんが学生時代に使った数学の教科書。あそこに書かれてる内容は、人類が誕生した瞬間から存在しているものではありません。

どこかで誰かが、最初はどうなっているかわからない物事を、「こうなっていますよ」と説明できる状態にした。その成果(結果)が書かれているのです。

例えば三角形の相似条件という話。これはどこかで誰かが、次のような仕事をした結果のはずです。

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三角形というものを定義した

相似というものを定義した

相似な三角形を分析した

相似な三角形というものは次の3つのいずれかで説明できるとした

  • 3組の辺の比が、すべて等しいとき
  • 2組の辺の比とその間の角が、それぞれ等しいとき
  • 2組の角が、それぞれ等しいとき

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いかがでしょう。先ほどご紹介した、

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定義

分析

体型立て

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とはこういうことです。

数学とは、このプロセスを通じて「最後は説明できる状態にする」のがゴールなのです。

言い換えれば、数学的思考というものは私たちが人生を送るにあたり、何かを説明できる状態にしたい時に使うことになります。

日常生活ではもちろん、ビジネスではなおさら必要かもしれない。

私がビジネス数学を提唱する理由はこのような背景があるからであることは、この授業にご参加くださっている皆さんはよくご存知かと思います。

理屈の話はいったんここまでにして、あとはトレーニングをしましょう。

ここは授業です。学び場です。聞いているだけでは身につきません。実際に身体(アタマ)を動かさないと。

<エクササイズ>

成果を出せるビジネスパーソンとはどういう人か、論理的に説明してください。

まずは成果というものを定義しなければいけません。

そうでなければ成果を出せるとはそういうことかも言語化できないからです。

そのあとは、「成果を出せるビジネスパーソン」を分析してください。

  • その人物の特徴は?
  • どんな構成要素で成り立っている?
  • 「成果を出せないビジネスパーソン」と比較したときどんな相違がある?

最後はそれを整理し、「こうなっていますよ」という形に体系立てをお願いします。

例えば3つの条件がありますと結論づけるのか、あるいはAが多ければ多いほど成果の質が高くなりますと結論づけるのか、ここはあなたのセンスとこれまでの人生経験が大いに反映されることでしょう。

そういう意味で、絶対の正解は存在しないエクササイズです。

いつもこの授業で申し上げることですが、このようなエクササイズをめんどくさいと華麗にスルーするか、たった5分でもいいので考えてみるかはとても大きな差になります。

ここは授業です。

価値は私の話そのものではなく、私の提示するエクササイズにあります。

誰かの出した答えにあーだこーだーとコメントをするだけなら誰でもできます。

その前に、あなたは自分の答えを自分のアタマで作ることができますか。

まずは自分の答えを自分のアタマで作る。ごまかさず、サボらず、やってみる。

この授業に参加いただいている皆さんは、ぜひ「そっち側」の人であって欲しいと思います。(メルマガ『深沢真太郎の「稼ぐ力がつく! 数学的思考の授業」』より一部抜粋)

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