NY金の現在の押し目は絶好の買い場になるだろう。基本的には24週移動平均を上回って推移する限りは上昇トレンドは崩れない。懸念される材料としてはFRBの利上げである。(『投資日報デイリーリポート』葛城北斗)
NY金相場の上昇トレンドは継続中、24週線が強いサポートに
今は強気型の調整場面
NY金相場は5月31日の週から、週間棒6週連続陽線を立てた後、今週は調整が入っている。1300ドルを割らない限り、二段上げの局面は続いていると見る。
最初の上昇波動は今年1月4日から始まり、3月10日1287ドルまで226ドルの上昇、5月1日に1306ドルを付けて高値を更新したが、直後に下げて、5月31日1199ドルまで下落。
波動理論で言えば、3月11日から5月31日までA-B-Cによる3波調整といえる。これはB波動による高値更新があったのでランニングフォーメーションとも言う。強気型の調整であり、次の高値更新は二段上げになることが想定されるパターンだ。
NY金 日足(SBI証券提供)
その二段上げは5月31日から始まっているが、一段上げの対等を適用すると、1425ドル。先週「今年は1月4日~3月6日、5月28日~8月2日と火星が蠍座に入居する。…2回の火星蠍座入居で金は二段上げを演じている最中だ」と述べたが、8月2日までに二段上げが完了するとなれば、残り半月、1400ドル達成が見える。
月足チャートでは13年6月安値から下降ウエッジを形成。その上限ラインの起点が13年9月の高値1432ドル。一旦下降ウエッジの上限ラインをブレイクアウトすれば、その起点が最初の目標値となる。これは波動理論のセオリー。その目標値と二段上げの目標値がほぼオーバーラップする。
NY金 月足(SBI証券提供)
この相場は1400ドルを達成するまでは大きな調整が入らないと見る。従って現在の押し目は絶好の買い場になるだろう。
ただし、引け値で1300ドルを割り込むと深押しの様相を呈し、最大1250ドル近辺までの下げが考えられる。1300ドル前後は重要なサポート。基本的には24週移動平均を上回って推移する限りは上昇トレンドは崩れない。押し目完了後は2~3週間で100ドル幅の上昇が予想される。
NY金 週足(SBI証券提供)
長期的には1500ドル前後が次の大きな抵抗ゾーンとなるが、長期サイクルの上昇期は最低でも3年は続くと見ている。従って、このレジスタンスも突破してくるだろう。
懸念される材料としてはFRBの利上げである。8月調整が入るとすれば、9月の米利上げ懸念から売られるところであろうか。ただこれがどのような形で払しょくされるかはその時の米経済次第。利上げは大統領選が終わるまではないとメリマン氏は見ている。目先は上昇についていく相場。
【初出:商品版投資日報 7月15日号「第六感の目」(毎週金曜日掲載)】
『投資日報デイリーリポート』(2016年7月19日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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