バブル崩壊で消え去った日経平均4万円の夢ですが、ありえないとは言い切れなくなってきました。好調な業績を背景に、2020年には実現するかもしれません。(『週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』)
※本記事は有料メルマガ『週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』2017年11月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
次の大相場はバブルではない。まずは2018年内に3万円台回復へ
「日経平均4万円台」の夢
今からさかのぼること30年。1987~89年にかけての日本株市場は、未曽有の大活況相場でした。日経平均株価は2万円台乗せから3万円台、そして89年末には3万8,915円の大天井。
誰でも4万円という初夢を信じていたのですが、上昇相場はもろくも崩れて1年であっという間に半値にまで値下がりしました。いわゆるバブル崩壊の始まりで、その後は不動産、金融は厳しい冬の時代を迎えたのです。
「1株利益1,500円」を引っさげて再チャレンジへ
そしていま、日経平均株価は再び2万2,000円台、一時的には2万3,000円台まで戻してきました。それでも割高だという言葉は出てきません。むしろ強気の人が多くなってきています。
理由は、日本企業の収益力・財務力が格段に向上してきたことです。数年前までの日経平均の1株利益は1,000円未満で推移してきましたが、足元では1,500円台まで上昇して過去最高水準です。
日経平均株価 日足(SBI証券提供)
2010年以降の年末の日経平均および日経平均の1株利益の推移は、格段に上がってきています。
<1株利益の推移>
2010年: 642.52円
2011年: 572.86円
2012年: 611.12円
2013年: 979.63円
2014年:1,093.41円
2015年:1,222.46円
2016年:1,181.36円
直近(11/24):1524.74円
ちなみに日経平均株価の各年末の推移は、こうなっています。
<日経平均平均株価の推移(年末時点)>
2010年:1万0,228.92円
2011年: 8,455.35円
2012年:1万0,395.18円
2013年:1万6,291.31円
2014年:1万7,450.77円
2015年:1万9,033.71円
2016年:1万9,114.37円
直近(11/24):2万2,550.85円
一目見ただけで、日経平均株価の1株利益と日経平均株価は相関関係が非常に高いということがわかります。
Next: 予想1株利益から2018~2020年末の日経平均株価を予想する
今後の日経平均株価は?
ということを前提にして、今後の日経平均株価ですが、日経平均株価の1株利益は大雑把に以下のようになると予想します。
<日経平均株価の1株利益(予想)>
18年末:1,800円
19年末:2,000円
20年末:2,300円
PER14~16倍の範囲の日経平均株価予想は、こうなります。
<日経平均株価(予想)※PER14~16倍の範囲>
18年末:2万5,200~2万8,800円
19年末:2万8,000~3万2,000円
20年末:3万2,200~3万6,800円
株式市場は、期待値が高まるとPERが上昇します。2013年以降の最高PERは、毎年16倍を超えています。17年も最高PERは16.60倍。数値上は3万8,180円と計算されますが、世界景気拡大を背景に日本企業の業績が予想以上に拡大すれば、2018年内の3万円回復とか、2020年内に4万円台乗せということも、あながちありえないことではないと思います。
10~11月にかけての日本株急騰劇には驚く人もたくさんいたようですが、企業業績を見れば当たり前のこと。今後はもっと驚くような上昇相場も出てくるかもしれません。たとえば2万5,000円から3万円台乗せ、そして3万5,000円から4万円台に乗る時のスピードです。
こういうことを考えると、日経平均連動ファンドや日経平均採用の高株価銘柄への投資が非常に高効率になるように思われます。
※本記事は有料メルマガ『週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』2017年11月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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『週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』(2017年11月27日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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証券アナリスト武田甲州が、経済やマーケットの先読み・裏読み情報を毎週月曜日に発行。2008年3月のセミナーでは米国で最大300兆円の公的資金投入を予想。2008年9月末時点で米国のゼロ金利、量的緩和政策実施を予測するなど大胆な未来予測情報もあります。