昨夏、Googleが持ち株会社Alphabetの設立を発表した際に、CEOのラリー・ペイジさんが Calico(キャリコ)という長生き研究の会社について言及していました。その発表を読むまで、Googleが長寿研究をしているとはつゆ知らず…でしたが、Googleが研究してるなら意外と近い将来の話なのかも?と思い調べてみました。(『Be Magnetic!』三浦茜)
プロフィール:三浦茜(みうらあかね)
まぐまぐ編集長、ライフハッカー[日本版]編集委員などを経て、現在はアーリーステージのスタートアップ企業を支援するベンチャーキャピタル『Scrum Ventures』でマーケティングVPを務める。山形県出身、2014年よりサンフランシスコ在住。
私が70歳を迎える頃には、「人生500年」時代が来るかも?
グーグル創業者ラリー・ペイジ「寿命は100歳まで延びる」
CalicoはGoogle XというGoogleが推し進めている“Moonshot”(月面着陸ロケット打ち上げのように壮大な挑戦)プロジェクトの1つ。
Googleが$数百million(=数百億円)を投じて作った“aging=老化”について研究している子会社です。
Calico
TechCrunchの記事によると、Calico設立時にラリー・ペイジさんは、
In an interview with TIME Magazine, Google CEO Larry Page implied that dramatically extending human life is one of Calico’s main goals; not making people immortal per se, but, according to a source familiar with the project, increasing the lifespan of people born 20 years ago by as much as 100 years.
劇的に人の寿命を延ばすことは、Calicoのゴールの1つである。不老不死とまではいかないまでも、100歳寿命を延ばすことができる(わたし意訳)
というようなことを話しています。日本人女性の健康寿命が75.56歳なので、プラス100歳生きれるとしたら175.56歳、なんと232%増し!年金制度は早々に崩壊ですね。
グーグル投資部門トップ「人は500歳まで生きられる」
さらに、Google Venturesのトップであるビル・マリスさんが、Bloombergのインタビューで突飛な発言をしています。
If you ask me today, is it possible to live to be 500? The answer is yes.
500歳まで生きれる?と聞かれたら、答えはイエスだ。
ビル・マリスさん率いるGoogle Ventures(グーグルの投資部門)は、ヘルス&ライフサイエンス系の会社にファンド全体の34%もの資金を投入しています。
代表的な投資としては2014年にFlatiron Healthという癌治療の研究をしている会社への$130millionの投資をリードしています。
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「人生500年」時代の到来。人々の生活はどう変化するのか?
Googleには、シンギュラリティ(技術的特異点)の提唱者として知られるレイ・カーツワイルさんも参画しています。
シンギュラリティを迎えるにあたり、人間はナノボットやマシーンを使って人体の構造やDNAを強化しなくてはならないという説を唱えているおじさんです。
『ポスト・ヒューマン誕生―コンピュータが人類の知性を超えるとき』
500歳にせよ175歳にせよ、寿命が倍以上になるわけなので、色々生き方を考え直す必要が出てきそうです。
非常にSFぽい話なのですが、Googleがあのあまりある資金を持って「本気だす!」というと、かなり現実味を帯びてくる気がします。
私は500歳まで生きれるかわかりませんが、私の子世代、孫世代は500歳が当たり前になるのかもですね。
シンギュラリティを迎えるといわれている2045年まであと30年。
70歳を前に、いきなり500歳まで生きれるようになっても、ちょっと困る気がしますが、500歳まで生きられる世の中はどんな風になるのか、酒のつまみに語ってみたい気もします。
『Be Magnetic!』私が70歳を迎える頃にはGoogleが不老長寿の薬を開発して、寿命が500歳になるかもしれない話 より
※記事タイトル、本文見出しはMONEY VOICE編集部による
サンフランシスコからよしなしごとを発信していきます
Be Magnetic!(三浦茜ブログ)
2014年からサンフランシスコに住んでいます。アメリカで暮らしていて気づいたことや、使ってみたサービスの感想など。日経MJでも書いてます。最新UpdateはTwitterまたはFacebookをFollowしてください。Follow @akaney