また、こんなことをよく聞かれることがあります。「中久保さんは、どうやってクライアントを獲得しているのですか?」と。
そもそもクライアントという意味は、相談者という意味です。お客様という意味ではありません。相談者が結果的にお客様、顧客になっていると状態であるのです。この意味をきちんと理解していれば、クライアント獲得、という言葉自体がおかしなことであるということがおわかりいただけるのではないでしょうか。
コンサルタントという職種は、あくまでクライアント(相談者)があってこそ成り立ちます。つまり「この人にこのことについて相談したい」となったときにはじめて成り立つビジネスモデルです。そう、信頼や安心というものから「あの人だったら間違いない」とクライアント側から依頼してくるものでなくてはならないのです。
決して、獲得をしようと躍起になり、次から次へ提案し、説得し、ということではないのです。かつての僕のように胡散臭く思われるのがオチです。
常に売り込み主体で契約を迫るコンサルタントは、自分のことしか考えておらずあなたのことを考えていません。ほんとにあなたのことを考えているコンサルタントは、決して売り込みをかけない人であり、あなたの話を聞く人です。その上で、2~3はその場で、スッとアドバイスや提案を柔軟にする人です。それくらいの器を持ち、またそう感じさせてくれる人です。
セミナーや講演で自分の宣伝ばかり行い、個別相談受け付けます、という。また、成約に繋がるような講演内容で話を進め、講演後に、申し込みはこの会場でのみ受け付けます、といったようにセミナーや講演の場を「猟場」としているコンサルタントは、あなたのことを考えていません。
実際に僕も受講していくつか経験したことがあります。
一番驚いたのは、某有名、独立系コンサルタントのセミナーに参加したときです(名前は伏せます)。内容はほぼ自社の新規事業の宣伝でした。この事業に乗っかれば、あなたの夢を叶えます、みたいな感じです。で、その事業に乗っかるには年間300万円投資してくださいというもの。さらに、このセミナー会場にいる方に限り、今回は、200万で良いというものです。
「おいおい、詐欺商法とまではいわないけど、マルチに近くね? ふとん買わされるほうがまだマシや」なんて思いました。