きのう11月19日、日産自動車のゴーン会長が金融商品取引法違反で逮捕されました。それにしても日産の解任・発表の流れは手際が良く、クーデターでは?と思えるほど。きょうの東京市場は大荒れ必至です。(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)
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ルノー株が大幅下落。フランス財政界にかかわる大問題に発展か?
手際よくゴーン会長の解任を発表
11月19日、日産自動車のカルロス・ゴーン会長が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕されました。
仕事柄、たいていのニュースでは驚かない私でも、今回の日産のゴーン会長の逮捕には驚きました。
ゴーン会長は「コストカッター」と呼ばれ、2000年に日産の社長に就任しました。
当時の日産は経営危機に陥っており、系列の部品会社との取引をを整理し、しがらみのない外国人社長として、日産を立て直しました。
それにしても、手際よく、ゴーン会長の解任を発表する日産。
これは「クーデター」ではないのか?
翌20日の日経平均は「暴落」か
まさかのゴーン会長の逮捕。これを株式市場は織り込んでいません。
ということは、日経平均はこれから暴落するのか?
株式市場は、予期せぬ出来事に大きく反応します。20日の東京市場は大荒れでしょう(※編注:19日のNYダウは前週末比395ドル安の2万5,017ドルと3営業日ぶりの反落。米国市場においては日産自動車の影響はほぼないと見られるものの、米中貿易摩擦への不透明感やハイテク株の不振から全般的に売られ、約3週間ぶりの安値で終えています)。
NYダウ 日足(SBI証券提供)
実は、最近、FRB当局者が「利上げの打ち止め」を模索しているので、きょう11月20日号の当メルマガでは、「中期サイクルの下降転換に注意」と書く予定でした。
しかし、今回の急展開で、これは「後出しジャンケン」になってしまいました…。
Next: 巨額の資金はどこに流れた? ゴーン会長逮捕は日本の問題だけではない…
日本の問題だけではない?
今回の問題がやっかいなのは、巨額の資金がどこに流れたのか、という点です。
遊びや飲み食いに使ったということであれば、そこまでの話です。しかし、もしこれが、フランスの政財界にかかわる問題であれば?
ルノー株が大幅下落
また、日産のゴーン会長は、フランスのルノーの会長でもあります(三菱自動車も)。
ルノーの株価は、前日の64.50ユーロから、日本時間の午前1時20分現在、58.5ユーロ(5.95ユーロ安)と9.22%安です。
原稿執筆時点で1割前後の下落となっており、日経平均2万円で例えると2,000円の下落と同じですから、大幅な下落です。
フランス側から見ると、フランスの大企業の経営者が、日本へ入国した途端に逮捕されたという感じですから、そのインパクトは国際的にも大きいものとなります。
20日は、日経平均の暴落に要注意と言えるでしょう。
最近、ずるずると円高傾向でしたが、日産のゴーン会長の逮捕に、あらかじめ反応していたのかもしれません。
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『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』(2018年11月20日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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日本に影響を与えてきた欧米勢の勢力図が変化し、国際情勢も激変の時期を迎えています。トランプ政権の前の欧米勢力は、日本の1990年のバブル崩壊以降、日本の衰退を狙ってきました。超長期の経済サイクルである、コンドラチェフ・サイクルが、戦後最悪の大底でもあったことから、日本経済はデフレに陥り、低迷したままであったのです。ところが、トランプ政権の誕生以降、欧米勢の勢力は変化し、日本の今後も、大きく変わろうとしています。このメルマガでは、有料読者に限定して、ちょっと書きにくい話にも踏み込んで、欧米勢の動きをお伝えします。