大家さんって日本にどれくらいいるか知っていますか?大家は社会的マイノリティです。マイノリティなのにあまり保護されていないことの問題について解説します。(『1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』姫野秀喜)
姫屋不動産コンサルティング(株)代表。1978年生まれ、福岡市出身。九州大学経済学部卒。アクセンチュア(株)で売上3,000億円超え企業の会計・経営計画策定などコンサルティングに従事。合間の不動産投資で資産1億円を達成し独立。年間100件以上行う現地調査の情報と高い問題解決力で、顧客ごとに戦略策定から実行までを一貫してサポートしている。
大家さんはかなり苦労している?法に守られるのは多数派の借り主
約5,200世帯に対して、持ち家比率は約62%
突然ですが、大家さんって、日本にどれくらいいるか知っていますか?
日本に住んでいる人は、ホームレス以外、なんらかの家に住んでいると思います。そして、その家は大きく分けて、持家か賃貸のどちらかになると思います。では、そのうち賃貸はどれくらいあって、その大家さんはどれくらいいるのか?
「私、気になります!」ということで、調べてみました。
まず、日本の世帯数について平成25年のデータによれば、世帯数は約5,200万世帯でした。人口が1億くらいなので、平均1世帯当たり2人くらいが一つの家に住んでいることがわかります。
ただし、実際は3~5人くらいで住んでいる子育て世帯と、2人で住んでいる世帯と、1人で住んでいる世帯が入り混じって、5,200万世帯が住んでいるということになります。
なので、日本の住宅のうち、誰かが住んで稼働している世帯が5,200世帯となります。この5,200万世帯のうち持家は約3,200万世帯です。つまり約62%の人が持家なのです。日本の人たちは結構頑張っていますね。
62%の人が夢のマイホームに住んでいるのです。ちなみに、一戸建ては2,600万世帯、残りは区分所有になります。(細かな分類を見ていくと長屋などがありますが省略)
要するに、全世帯5,200万世帯のうち、約50%の2,600万世帯は戸建なのです。
ちょうど、1970年代にヒットした小坂明子の「あなた」のように小さな家を建てられ、夢をかなえたわけです。
一方、貸家の総数は1850万世帯です。(合計世帯数が合わないのは統計の取り方による)
全世帯に占める大家さんの割合はたったの2%
つまり約35%の人は賃貸物件に住んでいるということになります。
そして、大家さんの数は116万世帯です(住居以外の賃貸用不動産を所有する世帯数より)。つまり、全世帯に占める大家さんの割合は、たったの2%しかいないのです。
賃貸している世帯数1,850万世帯に対して、貸し出している大家さんの世帯数は116万世帯で、約16:1の割合で大家さんは圧倒的にマイノリティといえます。
なお、大家さんになるときの物件の取得については、全体の約54%が相続、46%が売買となります。つまり、116万世帯のうち46%にあたる53万世帯(総世帯の約1%)は、自分のお金で物件を取得し、リスクを取って大家さんになっているということがわかります。
よく、相続でタダでもらったものなんだから、とか、社会的に恵まれているんだから、とかそういう理由で。家賃滞納しても出ていかないで、その被害を大家さんに引き受けさせるというのはもはや、この時代には合わないのです。
もしかしたら、昔は大地主さんが、住民の家賃滞納を棒引きしてくれるなんて、社会福祉の役割を担っていたかもしれません。
しかし、現代の大家さんの約50%は、とくに担税力があるわけでもなく、自身の知識とスキルを磨き、時間と労力を惜しむことなくつぎ込み、リスクを取って大家業をしているわけですから、法的に理不尽な滞納や担税力に対する要求には対抗しなくてはなりません。
そういう意味で、過度に住民の権利を保護しすぎている借地借家法は変えていく必要があると個人的には思います。
Next: 住民の権利を保護する借地借家法に、どう対処していくか
民法改正で不利な条件を自衛していく術とは
また、今回の民法改正により、連帯保証人の補償額の上限を決めなくてはならないなど大家にとって不利な条件が課されたことに対し相変わらず告知事項の期間などは定められず、あいまいなままです。
マイノリティである大家の意見よりも、マジョリティである借家人や大家さん以外のほうを向いた法改正についてとても残念な気持ちです。
まぁ、そうはいっても大家さんがマイノリティである事実は変わらないのですから、大家さんは自分自身の知識とスキルを上げて自衛していくしかありません。
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※本日の統計データ出典:平成25年住宅・土地統計調査_日本の住宅・土地(政府統計)
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『1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』(2018年11月6日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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