【傍聴記】元チェッカーズ武内享、息子の大麻裁判でみせた涙の意味

shutterstock_309992177 copy
 

世間を驚かせた、元チェッカーズ武内享の息子逮捕。彼の罪状は、大麻取締法違反です。大人気のメルマガ『今井亮一の裁判傍聴バカ一代』では、その裁判の記録を詳細に紹介しています。なぜ、彼は大麻に手を染めたのか、その答えがココにあります。

元チェッカーズ武内享の息子が落ちた大麻への道

8日(火)、午前中に雑誌の締切原稿をばっちり書き上げ、急ぎ裁判所へ。

13時11分頃に法廷へ行くと、すでに行列ができており、俺は20番目だった。その後どんどん来て、傍聴席はほぼ埋まった。

13時30分~14時30分、東京地裁722号法廷(52席、齊藤啓昭裁判官)で「大麻取締法違反」の新件。

元『チェッカーズ』武内享の息子2人が大麻…兄が調達、弟が高校で売買」
「息子が大麻で逮捕…元チェッカーズ武内享“甘い父親”の悲哀」
「武内享 初めて語った自身の離婚とチェッカーズ再結成の行方」

などと報じられた事件だ。被告人はその長男、21歳。保釈中で、良さそうな黒スーツ、レジメンタルタイ、黒フレームの眼鏡。スリムに締まってスタイルが良い。つか姿勢が良い。

頭はスキンヘッドなのだった。薄く毛が見える部分と、全く見えない部分がある。円形脱毛症的なことになってるんじゃないかと。

そんな被告人を証言台のところに立たせ、検察官が起訴状を読み上げた。

検察官「被告人はみだりに、第1、平成27年6月中旬頃、東京都世田谷区…当時の被告人方において、武内●●に対し、大麻を含有する乾燥植物片約0.2gを無償で譲り渡し…」
 ●●とは被告人の弟で、高校生なんだそうだ。

検察官「…第2、同月26日頃…(同じ場所でまた弟に対し)大麻を含有する乾燥植物片約0.3gを譲り渡したものである。罪名及び罰条…」

俺はしっかりメモしたょ、大麻取締法、第24条の2第1項と。

第二十四条の二  大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、五年以下の懲役に処する。

2   営利の目的で前項の罪を犯した者は、七年以下の懲役に処し、又は情状により七年以下の懲役及び二百万円以下の罰金に処する。

3   前二項の未遂罪は、罰する。

乙1~5号証は被告人の調書。

乙号証「15歳の夏、江ノ島の海の家でヒップホップのライブに初めて出演…先輩からお疲れさん、これ吸いなと言われて、葉巻のようなものを渡されて吸ったのが初めて…海で上がっていた花火の音が、耳元で上がっているように…花火の色も今までに見たこともないきれいな…その後、食事…食べたものがすべて旨い感じ…そのときの感覚が忘れられず…」

しかし高校生にとって大麻は高価で、「ハーブ」を吸うようになったが…。

乙号証「17歳の頃、渋谷の道玄坂のショップで購入…吐き気がして道端で吐いてしまった…いっしょに吸った先輩は顔が曲がってしまい…怖いのでもうヤメようと決めた…しかしハーブに対する依存が強くて…」

当メルマガで何カ月か前にご報告した、学者先生の証言、あの人は、ハーブは強烈ゆえイッパツで依存症になると言ってたね~。

乙号証「それからは仕事をやっていて(高校中退なんだそうだ)お金もあったので、大麻を購入して…逮捕まで約6年間、大麻を吸い続けている…」

弟になぜ譲り渡したのか。

乙号証「弟が高二に入る頃、弟が吸ってみたいと言ったため…平成27年1月…他の人には絶対に渡すな、売人から買うな、俺が渡す…」

順番は前後するが、甲4号証は弟の友人の調書。検察官がこう読み上げた。

甲4号「平成27年3月、弟の両親が不在…3人で鍋パーティ…ストックしていた大麻を3人で仲良く回して吸った…兄貴からまわしてもらうからと…」

弟は、被告人から無償で譲り受けた大麻を、その友人に売ったんだそうだ。

6月29日、6時間目の授業が終わって掃除をしていると、担任教師からコミュティルームへ呼ばれ、行くと「先生や警察官がいた」。

いま読まれてます

  • 【傍聴記】元チェッカーズ武内享、息子の大麻裁判でみせた涙の意味
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け