【傍聴記】元チェッカーズ武内享、息子の大麻裁判でみせた涙の意味

 

別の出口から逃げる手はいくらでもあるのに、父親は取材を受け、全員で正面玄関の外、門前へ。俺もついて行った。

父親「私が厳しかった…それが裏目に出てしまったという思いはあります」と言ってた。

相当厳しかったんだろうね~。

大麻と音楽との関係について尋ねた記者がいた。

父親「それは大間違いだと思います。大麻と音楽、結びつけるのは間違い…こういう仕事、やはり目立ってしまうので…」

確かに、芸能人の大麻やシャブの裁判は希(まれ)だ。しかし、一般人の事件はほぼ一切報じられず、芸能人の事件は大きく報じられるのだ。

息子さんの姿を法廷で見てどう思ったか、記者が尋ねた。

父親はうつむき、ハンカチ(赤いバンダナ)を鼻に当て、しばし沈黙。それから顔を上げ、こう答えた。

父親 「バカ野郎ですけど、やっぱり息子ですから

テレビニュースではその瞬間だけ報じられてるようだ。

父親はしばらく赤いバンダナで目や鼻を押さえ、拭き、こう言った。

父親「ただ、やっぱり、息子には頑張ってほしい…そのためには、俺は逃げる姿を見せたくない…これを自分に対する戒めとして、きっちり頑張っていく…息子たちにも見せていきたいと…」

最後に記者が、チェッカーズのメンバーには話したのか尋ねた。

父親「はい、連絡を取れるメンバーには謝罪しました」

その立ち居振る舞いが、格好いいおっさんだな~! 俺はつくづくそう思ったょ。

image by:Shutterstock

 

『今井亮一の裁判傍聴バカ一代』
著者/今井亮一
交通違反専門のジャーナリストとして雑誌、書籍、新聞、ラジオ、テレビ等にコメント&執筆。ほぼ毎日裁判所へ通い、空いた時間に警察庁、警視庁、東京地検などで行政文書の開示請求。週に4回届く詳細な裁判傍聴記は、「もしも」の時に役立つこと請け合いです。しかも月額108円!
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