ワタミ「復活報道」も虚しく、18億円の最終赤字に転落したワケ
このように事業セグメント毎に見ていくと、ワタミが今後完全復活するためには、主力の国内外食事業のテコ入れを急ぐ必要がありそうです。前期はセグメント損失も15億円から2億円まで大幅に改善していることを考えれば、新業態への転換を加速させることによって、今期中の黒字化も決して不可能なことではないでしょう。
また、海外外食事業においては収益化を図る一方でグループのシナジーを活かせないと判断すれば、現地企業への売却や最終的には全面撤退も含めて選択と集中を行うなど戦略を練り直す必要があるかもしれません。
いずれにしろ、業績面では前期最終赤字を計上したといえど、かつてほど深刻な事態ではないと判断できます。
ただ、経営の危険度は業績面だけでは図ることはできないので、次回はバランスシートとキャッシュフローの面からワタミの経営分析を行っていきたいと思います。
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