これからもエネルギッシュで活気のある場所にいたいのであれば、自分がそんな場所に移動しなければならない。そうすることによって、楽に「時代に生き残れる」ようになるからだ。今は自然体で「自分自身を動画で配信できる人間」が生き残りやすい時代になっている。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)
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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フルインベスト」を運営している。
インターネットのトラフィックの大半は「動画」が占めている
中国発コロナウイルスで日本でも緊急事態宣言が発令され、人々は自粛を半ば強要されるようになっているのだが、これによって人によっては強制的に「テレワーク」に移行させられるようになっている。
とは言いつつも、テレワークができる業種とできない業種があるので、すべての仕事がテレワークに向かうとは思わない。
しかし、それでもこうした新しい形態の働き方が試行錯誤で取り入れられることによって、コロナ後でもテレワーク的な働き方は定着していくのだろう。
テレワークで重要になるのは社員の対話や会議などをウェブカメラを使って行うものなのだが、これは結局のところ一種の「動画配信」である。
2000年代から世の中は本格的なインターネットの時代に入り、2010年代からはスマートフォンの時代に入り、インターネットはテキストから画像、画像から動画とメディアが移り変わっている。
すでにインターネットのトラフィックの大半は「動画」が占めているのを見ても分かる通り、インターネットの主役は「動画」がメインストリームになった。
2000年代初頭の主流:ホームページ
2000年代後半の主流:ブログ
2010年代初頭の主流:SNS
2010年代後半の主流:動画
このように時代は移り変わった。今、私たちはネットフリックスでドラマなどを見て、アマゾンプライムビデオで映画を視聴して、ユーチューブで様々なコンテンツにアクセスするようになっている。時代は「動画」になった。
テレワークもまたメインが動画であると考えると、時代はやはり動画に向かっているのだと再確認できる。
2020年は「5G」元年
今後、「5G」の時代がやってくる。中国発コロナウイルスのせいで今は「5G」どころではないのだが、今後はインターネットによる動画もクオリティが格段に上がっていくのは必至であり、様々な混乱があるにしても「5G」は着実に進んでいく。
ちなみに当初のインターネットもモデムの通信速度がたかが14,400bpsくらいで、画像1枚が出てくるにも数分も待たされるような環境だった。そのため「インターネットなんかオタクかマニアか暇人が使うモノ」と冷笑されていた時代もあったのだ。
何でもそうだが、新しいものは導入時には問題とトラブルが鬱積しているので、その部分だけをフォーカスしていたら時代を読み間違える。
重要なのは、超高速と超容量のトラフィックを扱う需要がこれからも爆発的に増えていて、それを解決するために5Gのような技術が出てきており、この流れは押しとどめることができないということだ。
2020年は5G元年だが、これから数年かけて5Gはゆっくりと確実に浸透していくことになるのだろう。
Next: 「動画配信できるかどうか」がこれからインターネットで生き残れるかどうか――
もはや動画配信がメインストリームになって外せない
これまで時代の主流は「ホームページ→ブログ→SNS→動画」と次々と変わってきたのだが、もはや動画配信がメインストリームになって、そこを外したらインターネットで存在を示せないということになる。
だから、「動画配信できるかどうか」がこれからインターネットで生き残れるかどうかという話になってくる。
自分のコンテンツを「動画」で配信できないのであれば、個人が2020年代を生き残るのは相当難しいのではないか。
ところで、動画と言えば誰もが真っ先に思い浮かべるのはユーチューバーである。
インターネット黎明期の若者はホームページに挑戦した。次の若者はブログに戦場を移した。やがて実名・顔出しをモノともしない若者がSNSで時代を切り拓き、そして2010年代の後半には多くの若者がユーチューブに到達した。
今の若い表現者は「動画で配信」は呼吸するのと同じくらい当たり前となっており、「動画配信できるかどうか」などと言っていたら鼻で笑われる。それは当たり前でしかないのである。
新しい世界は、新しい人が飛び乗ってできている
ところで、インターネットという世界は表現が次々と変遷しているのだが、この流れはインターネット黎明期に好奇心を持って新しい世界に飛び込んだ人たちの全員がついていっているわけではない。
「HTML」を覚えてタグを駆使しながら自分のサイトをゼロから作ってきた時代の人たちは、ブログの時代に入っても自作のホームページに固執して主流から外れてしまった人もたくさんいた。HTMLでホームページを作っていた人と、ブログの時代に乗った人は「別物」だったのである。
ブログに馴染んでいた人は、次にフェイスブックみたいなSNSが主流に踊り出ても自分のブログに固執して主流から外れてしまった人もたくさんいた。やはりブログにいた人と、SNSの時代に乗っていた人は「別物」だったのである。
そして、SNSに馴染んでいた人は、次にユーチューブみたいな動画が主流に踊り出てもSNSに固執して主流から外れてしまった人もたくさんいた。SNSにいた人と、ユーチューバーは「別物」なのである。
インターネットは古くからいる人が次々とメインストリームを渡り歩いているのではなくて、新しい人が新しいメインストリームに乗って古い人を押しのけて時代を切り拓いているということになる。
新しい世界は、新しい人が飛び乗って新しい時代ができている。
ただ、ホームページという世界も、ブログという世界も、SNSという世界も、消えてなくなるわけではないし多くが残る。それぞれの世界観を愛する人が残り、その世界で生き残る人も大勢いる。
それぞれの世界は決して消えてなくなるわけではない。その世界は淘汰されるわけではない。ただ、「主流ではなくなるだけ」である。
つまり、かつてよりも注目されることもなくなるというだけの話だ。
それに、誰もが時代についていかなければならないわけでもない。いくらスマートフォンが当たり前になっても、昔ながらの折り畳み携帯電話に固執する人もいるし、電子配信が主流になっても、いまだに紙の本や紙の新聞に固執する人がいる。
誰が何と言おうが、古いものから「絶対に」離れない人は一定数いるのだ。
だから、古いものは時代の主流から遠く外れていったとしても必ず生き残り、場合によってはそれなりの重要性も担う。
Next: これからもエネルギッシュで活気のある場所にいたいのであれば、自分が――
これから自分自身を動画配信する人はもっと増える?
しかし、これからもエネルギッシュで活気のある場所にいたいのであれば、自分がそんな場所に移動しなければならない。そうすることによって、楽に「時代に生き残れる」ようになるからだ。
今後は、自然体で「自分自身を動画で配信できる人間」が生き残りやすい時代になっている。動画配信と言えば、現在はユーチューブが絶対王者なので動画配信=ユーチューブという位置付けである。
そのため、「ユーチューバー」みたいな職業があってユーチューバーは飽和状態であるとか言われている。
ではユーチューバーというのは、どれくらいの人数がいるのだろうか。ユーチューバー軍団を抱えているUUUMの社長が2017年11月に言うには、ユーチューバーは多く見積もっても約2万人くらいではないかということだ。
ユーチューバーという新しいジャンルに思い切り飛び込んでいくのは20代だと思うのだが、総務省統計局が2018年に出している統計では、20代の人口は1,249万人だ。この20代人口を考えると、約2万人くらいで飽和というのは馬鹿馬鹿しく感じる。
ちなみに、30代や40代ではユーチューブで自分自身を動画配信する人はもっと減るだろう。20代の人口と、30代と40代の人口を合わせて記すと以下の通りだ。
20代の人口:1,249万人
30代の人口:1,487万人
40代の人口:1,886万人
2020年代は紛れもなく動画の時代になる。この人口を見ると、自分自身を動画で配信している人が2万人しかいないというのはとんでもなく少ない数字で、これから1,000倍に増えても不思議ではないと思っている。
今の人たちは「儲かる儲からない」でしか動画配信を考えていないが、そうではなく「自分自身を表現するかしないか」で動画配信を考えるようになるということだ。
時代は個人の動画配信に向かっているのだから、自分自身がそこに適応できるかどうかを考えるのは重要なのではないだろうか?
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2020年4月16日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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