12月24日のNYダウは653ドル安の2万1,792ドル。クリスマス大暴落といえる状況です。日経平均先物も大暴落し、下落幅が前週末比1,000円近くに迫っています。(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)
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日経平均、大幅続落で始まる。米株急落で1年3カ月ぶり2万円割れ
クリスマス・イブに起きた大暴落
マティス国防長官が、新年1月1日に前倒しで辞任することになりました。またムニューシン財務長官は、アメリカの大銀行と連絡をとっています。
さらに、トランプ大統領がパウエルFRB議長解任を検討するなど、米国政府とFRBの対立が先鋭化。こうしたことが相次ぎ、クリスマス・イブのNYダウは大暴落しました。
NYダウ 日足(SBI証券提供)
日経平均先物も大暴落し、下落幅が前週末比1,000円近くに迫っています。
CME日経平均先物 円建 日足(SBI証券提供)
マティス国防長官、1月1日に辞任
当初は2019年2月末に辞任することになっていたマティス国防長官は、2019年1月1日に辞任することになりました。
マティス国防長官は、軍人でありながら「好戦的」ではなく、シリアの化学兵器使用問題でトマホークでシリアを攻撃した際にも、これで終わり(一撃だけで終わり)ということを強調して戦争の拡大を防ぎました。
こうした側面が各方面で評価されてきたのですが、中国とアメリカ艦船の異常接近などでは「弱腰」という批判も出ていました。
中国に慎重なマティス国防長官。トランプ大統領は、「なぜもっと強気な行動をとらないのか」「やられっぱなしではないか」と思っていたようです。
そして、マティス国防長官の「シリアやアフガニスタンで予算や兵力を消耗したくない」という考えと、トランプ大統領との意見の相違が鮮明になり、今回の辞任劇となったわけです。
マティス国防長官の辞任は、軍事力行使の「敷居の低下」という形で、影響が現れるでしょう。
12月24日のNYダウは、653ドル安、2万1,792ドルとなっています。クリスマス大暴落といえる状況です。
Next: なぜクリスマスに大暴落? 日経平均先物にも大打撃を与えた複合要因とは
複合要因のクリスマス大暴落
このクリスマス大暴落の要因は、複数あります。
金融市場の危機的な動きを察知したためか、ムニューシン財務長官が、アメリカの巨大銀行と相次いで協議。
また、FRBの利上げを牽制していたトランプ大統領と、FRBの対立が深刻化。
メキシコとの国境の壁をめぐる民主党との予算の対立から、政府機関の一時閉鎖。
このような複合要因が原因となっています。
日経平均先物は、1万9,250円に暴落
こうした動きを受け、日経平均先物(シカゴCME)は、円建てで1万9,250円。ドル建てで、19,290円。
日本の前営業日12月25日(金)の日経平均は2万166円ですから、1,000円近い大暴落となっています。
シンガポールの夜間市場は、日本時間午前5時過ぎ現在1万9,320円付近です。
また、WTI原油先物は、-6.38%もの急落で42.68ドル(日本時間3時44分現在)で、今後の40ドル台割れも浮上してきました。
原油(WTI原油先物)日足(SBI証券提供)
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『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』(2018年12月25日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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