米国株急騰に民主党予備選の結果を挙げる向きも多くあります。前副大統領ジョー・バイデン氏の躍進、復活です。その米国で、新型コロナ関連の気になる情報です。(『高梨彰『しん・古今東西』高梨彰)
※本記事は有料メルマガ『高梨彰『しん・古今東西』』2020年3月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
日本証券アナリスト協会検定会員。埼玉県立浦和高校・慶応義塾大学経済学部卒業。証券・銀行にて、米国債をはじめ債券・為替トレーディングに従事。投資顧問会社では、ファンドマネージャーとして外債を中心に年金・投信運用を担当。現在は大手銀行グループにて、チーフストラテジスト、ALMにおける経済・金融市場見通し並びに運用戦略立案を担当。講演・セミナー講師多数。
節操のない株式市場
今度はNYダウが1,200ドル近く上昇。何とも節操が無い相場です。値動きが荒いところに力業の金融・財政政策が入ってきたので仕方ない、と納得するしかないのでしょうか。
NYダウ 日足(SBI証券提供)
選挙情勢はトランプツイートでよくわかる
また、米国株急騰に民主党予備選の結果を挙げる向きも多くあります。前副大統領ジョー・バイデン氏の躍進、「復活」です。代わりと言っては何ですが、同じ中道派のブルームバーグ氏はまったく歯が立たず、バイデン氏支持と自身の撤退を表明しました。
この一連の動きを日本から見るに当たって、参考にしている「評論家」がいます。ドナルド・トランプという人です。
下品な表現が多いので、出来ることなら避けたいトランプのツイート。でも、他人の事は率直に伝えるので、残念ながら役に立ちます。
因みに、トランプツイートでは、それぞれの人に対して揶揄したニックネームが付きます。
バイデン氏:sleepy(ねむたい)
左派のサンダース氏:crazy(おかしい)
ブルームバーグ氏:mini(ちいさい)
女性候補のエリザベス・ウォーレン氏:Pocahontas(ネイティブ・アメリカンにみられる呼び名。映画「ポカホンタス」も有名です)
また前回大統領選にて争ったヒラリー・クリントン氏には、‘crooked’(ねじ曲がった輩)と名付けています。今でもトランプ大統領はヒラリーの不人気な部分を活用すべく、折に触れてヒラリーにケチを付けるツイートをしています。
さて、そんなトランプツイートの中で、‘mini Bloomberg’の(多分テレビの)討論を、彼は酷評していました。「ありゃ駄目だ」と。
事実、ブルームバーグ氏は惨敗です。独自データも事前に入手しているのでしょうが、畏れ入ります。
マンハッタンでもコロナ感染でトイレットペーパー不足?
巷が新型コロナウイルス関連ニュースばかりなので、毛色を変えてみました。それでも、関連ニュースで気になったことを1つだけ。NYの感染者に関する話です。
マンハッタンに勤務する男性がウイルスに感染、家族も皆さん陽性だそうです。
この家族の自宅はマンハッタン島の北、電車だと30分から1時間くらいかかるウェストチェスター。日本からNYに赴任した駐在員も多く住む感じの良い住宅街です。
また、彼の子の1人はマンハッタンの北にある大学に通っています。この大学のある場所、ヤンキースタジアムから2マイル(3キロちょっと)ほどの距離。ハーレム川を挟んだ場所に位置します。ヤンキースタジアム自体、マンハッタンの新旧金融街から離れたサウス・ブロンクスにあります。
しかし、雰囲気は東京や大阪の都心部にて感染者が確認された日本のビジネス街に近いものがあるかもしれません。あちらでもなぜかトイレットペーパーが不足気味らしいですし。
Next: 本格的な景気後退はもう少し先? 株式市場はまだ荒れる
本格的な景気後退はもう少し先?
‘sleepy Joe’(前副大統領ジョー・バイデン氏)の目覚めに合わせて株価も上がりました。
1-3月のデータが本格的に出るのは4月以降なので、本格的な景気後退懸念が可視化するのはもう少し先。
そう考えると、目先はただただ、力業の政策と漠然とした不安や突飛なニュースとのせめぎ合いでしょうか。
目先の安値は付けたと思いますが、まだまだ振り回されそうです。
今回のまとめ
・民主党予備選、ここでもトランプツイートが役立ちます
・ヤンキースタジアムも無観客試合となってしまうのでしょうか
・世界中でトイレットペーパーが商品棚から消えているようでして
<初月無料購読ですぐ読める! 3月配信済みバックナンバー>
※2020年3月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
- ’sleepy Joe’の目覚め(3/5)
- 金融政策、「出がらし」と市場は語る(3/4)
- 政策期待vs実体経済鈍化、先攻は政策期待(3/3)
- 変動率上昇に抗うよりも(3/2)
※本記事は有料メルマガ『高梨彰『しん・古今東西』』2020年3月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『高梨彰『しん・古今東西』』(2020年3月5日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中
高梨彰『しん・古今東西』
[月額880円(税込) 毎週月・火・水・木・金曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
チーフストラテジストとして、年200回ほど発行していたメルマガ『古今東西』が、『しん・古今東西』としてここにリニューアル。株・債券・為替などの金融市場全般から、マクロ経済、市場心理など、「これ何?」なことを徒然なるままにお伝えします。四方山話も合わせ気軽に読めて、しかも相場を「自分で判断出来る」ようになるメルマガです。是非一度お試し下さい。