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金正男暗殺で大儲け!? 米国とはやっぱり違う中国人のやばいビジネス=浜田和幸

マネー資本主義の二大大国といえば、アメリカと中国だろう。トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏の錬金術と、商機を決して逃さない中国人の例で解説しよう。(『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』浜田和幸)

※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2017年3月17日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

立場もチャンスもフル活用。日本がマネできない米・中の錬金術

「アメリカ流」4億ドルの稼ぎ方

ぶっちゃけ、マネー資本主義の二大大国といえば、アメリカ中国だろう。まずは、ニューヨークの不動産会社の二代目社長で、トランプ大統領の娘イバンカさんと結婚したジャレッド・クシュナー氏の錬金術を見てみよう。

ジャレッド・クシュナー氏は、義理の父親に負けないビジネスマンのようだ。何しろ、大統領の上級顧問という公職に就いたことを最大限に活かし、世界の投資家やファンドから思うままに資金を調達しまくっている。

最近のビッグ・ディールは、彼が所有するマンハッタン五番街666番地の不動産に中国の安邦保険集団から破格の4億ドルという投資額を引き出したことだろう。地元の不動産関係者は「あり得ない高値だ」と皆びっくり。これは明らかにトランプ政権に影響力を行使したいと意図する中国の狙いが隠されている。

「チャイナ流」1万円の稼ぎ方

それと比べれば小さな話かもしれないが、「あなたも北朝鮮のスパイになれる」という宣伝でTシャツを売りまくった、商魂たくましい中国人がいる。何のことかって? マレーシアの空港で金正男氏を殺害したベトナム人女性が着ていた、あの派手なTシャツのことだ。全世界に映像が来り返し流されたから、覚えている人も多いだろう。「LOL」というロゴだった。

逮捕された女性は「自分はベトナムのネットアイドルで、いたずら番組に出演しているつもりだった」と訴えているようだけど、北朝鮮の工作員に騙されたんだろう。そんな彼女が大胆にもよく目立つTシャツを身に付けていたので、中国人ビジネスマンは「これはいける」と即断即決。同じデザインのTシャツを作っては、アリババ傘下のネットショッピングで大セール販売を始めたのだ。

しかも結構な値段を付けているからびっくりする。1着6324元というから、約1万円。ぶっちゃけ、値段の大小は別にして、いずれの場合も機を見るに敏な中国人のビジネス感覚の典型例といえそうだ。なかなか日本人には真似のできない感覚だけど、最終的に願った結果につながるものか、大いに疑問だ。

ちなみに、このTシャツの販売サイトは、ウィルス感染で即ダウンしてしまったそうだ。

Next: 国王がアジア歴訪&来日、資源国サウジアラビアの苦しい台所事情とは?



石油輸出大国サウジアラビアの苦しい台所事情

ぶっちゃけ、81歳となるサウジアラビアのサルマン国王を迎え、日本政府も財界も最大限のおもてなしに奔走したようだ。天皇陛下との昼食会をはじめ、安倍総理との会談、そして経済界との懇談や視察と、大忙し。なかでも、ソフトバンクの孫正義氏からはアラビア語のできる「ペッパー君」をプレゼントされて、ご満悦の様子だった。

何しろ、サウジといえば、わが国にとって石油の最大の供給国だ。いくら自然再生エネルギーへの転換を図るといっても、まだまだ石油に依存せざるを得ないのが現状。サウジのご機嫌を損ねては、国家の一大事となりかねない話だ。

とはいえ、お供を1500人も連れてのアジア歴訪という長旅の狙いはどこにあったのか。実は、最大の狙いは、自国の石油会社アラムコの株式上場先を見極めることにあったのだ。

というのは、このところ原油安が長引いているため、国家収入のほぼ9割を原油輸出に依存してきたサウジアラビアにとって、未曾有の危機が迫っているのだ。2014年夏には1バレル100ドル前後だった原油価格が、2016年半ばには30ドル台にまで値下がりした。このことは、サウジの経済を想像以上に深刻な状況に追いやってしまった。

最近、サウジの主導で産油国が減産に合意したので、若干値が戻ってはいる。しかし国王の来日中も、1バレル50ドルを割り込むなど、依然として悩ましい状況だ。

そこで打ち出されたのが「サウジ・ビジョン2030」と命名された経済改革計画で、2030年までに「石油に依存しない国家」へと大変身を遂げようというわけだ。その実現に必要な資金を得るために検討されているのが、国営石油会社アラムコの株式上場である。何しろ世界最大の石油会社で、時価総額は2兆ドルとも3兆ドルともいわれている企業だ。

ぶっちゃけ、問題は「どこで上場するか」ということに尽きる。今、名前が挙がっているのがニューヨーク、シンガポール、上海、そして東京だ。

どうやらサルマン国王は日本と中国を競わせ、より有利な条件を得られる国での上場を目論んでいるようだ。現在、接待大国の中国を訪問中のサルマン国王。どちらが誘致合戦で勝つのか見ものだ。
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浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』(2017年3月17日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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