日本のカジノ誘致についての報道で目立つのは、「ギャンブル依存症の原因になる」とか「横浜の治安が悪化する」といった反対意見です。カジノが盛んなマカオやフィリピンで暮らしたことのある僕は、強烈な違和感を抱きました。(『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』栗原将)
マカオで暮らした筆者「日本のカジノ報道に強烈な違和感」
少し前、日本でIR推進法案について報道されていましたが、目立ったのは「ギャンブル依存症の原因になる」とか「横浜の治安が悪化する」といった反対意見でした。
これ、個人的に強烈な違和感を抱きました。
今回は、カジノ立国マカオと、やはりカジノが盛んなフィリピンで暮らした経験がある僕が抱いた強烈な違和感について書きます。
元タレントの女性野党議員は、カジノができたらギャンブル依存症の国民が増える、と強烈批判していました。
だったら、「パチンコ」は何なのか?
パチンコで消費者金融から多重債務を負う人がなくならないのに、ここには知らんぷりです。パチンコ業界から広告収入があったり、かつては深夜番組も放映していたテレビ局でも、パチンコ
には触れない方針のように感じます。
外国人は日本のパチンコ店に驚く
日本旅行で来た外国人に驚かれるのは、都心なら駅前に、地方なら郊外道路沿いに実質的には
ギャンブル施設のパチンコ屋が、恐ろしい数、営業していることです。
しかも、入場には、身分証明書のチェックも何もありません。
ですから、多重債務者でも生活保護受給者でも、問題なくギャンブルできる。フィリピンでは、路上生活者みたいな人はカジノに入場自体ができませんからね。
以前、大分県別府市で、パチンコをする生活保護受給者を福祉事務所のケースワーカーが注意したら、「人権侵害だ」との意見が出て大炎上したことがありました。税金を納めている方からしたら、許しがたい状態かと思います。
個人的には、生活必需品のクーポンでも配るとかで、すべての支出を管理するくらいで良いと考えています。
話を戻しますが、その点、カジノでは、入場時の身分証明書チェックや利用金額の上限設定などカンタンなことです。
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カジノがなくても、すでに治安が悪い?
横浜にカジノができたら治安が悪化するとの反対意見が出ていますが、カジノがなくても、すでに治安が悪い地区はあります。
かつては横浜市民でしたので、それなりに知っていますが、関内駅から山側のエリア、福富町とか曙町など、映画『不夜城』の雰囲気です。
頻繁に違法カジノが摘発されていますが、街の浄化はされず、小さい子どもを連れて歩くような雰囲気ではありません。
当時は華やかだった伊勢佐木町モールもかなり雰囲気が壊れましたし、少し離れた地区の寿町はもはや治外法権で、白昼堂々と、競馬などのノミ行為の店舗が営業されていましたからね。
海外のカジノ都市は治安最悪なのか?
巨大カジノがあるシンガポールのマリーナベイ・サンズ周辺は、果たして、治安が悪いでしょうか?
実際は「真逆」です。
このあたりの事実を知らぬフリして、野党のアピールを垂れ流す放送局は「いかがなものか」と思いますね。
ギャンブルを違法にしても隠れてやるだけ
ちなみに私が現在暮らしているタイには、カジノはありません。ギャンブルは基本、違法です。
ですから、フィリピンと比べると中国人在留者は圧倒的に少ないです。それでも、時折、闇でオンラインカジノを営んでいた中国人が摘発されていますし、違法カジノは実際にあります。
以前、バーだと思って入ろうとしたら、メンバーシップだと言われたのですが、しつこく聞いたら、カジノだと教えてくれたものです。
このように、ギャンブルを違法にしても無くなるものではなく、地下に潜るだけなのです。
Next: 「本音と建前」で許されている日本のパチンコ。既得権益の打破は困難
既得権益の打破は困難
パチンコは、「本音と建前」という日本の象徴でしょうか。
そして、常に論点がずれたり、論点がミックスされているうちに、何を議論していたのかがわからなくなるのは、日本だけでなく、タイでも同様だったりします。
新型コロナの感染拡大が起きる前までは、ムエタイスタジアムの観客席は、賭けの会場でしたからね。それくらい、既得権益を打破するのは大変なことですね。
『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』(2020年10月15日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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明るい希望が見いだせないサラリーマン生活から脱却すべく、国内不動産投資から海外投資に目指した40歳独身男が、2012年6月をもってサラリーマンリタイヤ。投資インカムに加え、インターネットビジネスも開始し、タイ バンコクに移住、稼ぎは大きく、生活コストは小さく、ハッピーライフを追求していきます。