ビットコイン人口も拡大
ビットコインの取引に参加する人の数も増えたとみられます。
国内には10の仮想通貨取引所があります(2016年10月現在)。主要な取引所での口座開設数はそれぞれ1万~2万口座で、最大手では20万口座を超えます。全体で30万口座ですが、ビットコインの取引では一人の人が複数の口座を持っているケースも多く、実際に頻繁に取引をするユーザーは1万人と推察されます。
ちなみにFXの口座開設数は585万口座、実稼働は80万人弱(2015年9月末現在)とされており、これに比べるとビットコインの市場はまだまだ参加者が少ないですが、ユーザーは増加傾向にあります。それは、ビットコインに投資対象としての魅力があるからで、今後はますます増えるでしょう。
いち早くビットコインに投資している人は投資経験が豊富な人たちと思われがちですが、実はそうでもありません。ビットコインに投資している人の多くは、株式投資やFXを積極的にしている人というより、実は投資はほとんど、あるいはまったく経験がない人たちです。「これまで世の中になかった新しい資産だから買ってみたい」という人が多いのです。
なかには、「投資が好きというより、技術系のことに興味がある」という人も少なくありません。ビットコインがここまで普及したのは、ブロックチェーンなどのテクノロジーに関心が集まったことも関係しており、そういった意味では投資に興味がある人だけでなく、技術に関心がある人がビットコインの取引をしている、というのも特徴的です。
2017年の改正資金決済法施行後は、FX会社や証券会社などでもビットコインの売買ができるようになる可能性は高いといえます。そうなれば、ビットコインに興味を持つ人が加速度的に広がり、取引高は大きく増えそうです。
(次回に続く)
記事提供:biblion

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