はじめての決済はピザ2枚と1万BTCとの交換だった
ビットコインは2009年に誕生。誕生直後の価格は0.002ドル(0.2円程度)でした。ビットコインがはじめて決済に使われたのは、2枚のピザと1万BTCとの交換だったといわれています。1ビットコイン6万円とすると、ピザ2枚を6億円で売買したことになります。2010年5月22日のことで、この日は「ビットコイン・ピザ・デー」と呼ばれているようです。
2012年年後半から徐々に認知度が高まり、はじめて価格上昇トレンドとなったのは、2013年3月のキプロス危機(キプロス共和国で生じた金融危機)のときとされています。4月には200USドル(2万円程度)をはじめて超えました。
そこから一気にビットコインの取引が増え、同年12月には1200USドル(12万7800円)近い価格を付けるまでになりました。最高値を付けた翌日には、中国政府が金融機関によるビットコインの取り扱いを禁止。それにより一気に値下がりし、400USドル(4万円程度)にまでなりました。
マウントゴックス社が破綻しましたが、ビットコインの価格に与えた影響は軽微であり、むしろ価格は上昇。600USドル(6万円程度)にまでなりました。
その後、米国の取引所ビットスタンプがハッキング被害を受けたというニュースで200USドル割れしましたが、欧州司法裁判所がビットコインを事実上通貨と認める判決を発表。ビットコインの価格は400USドル(4万円程度)になります。
さらに、新しく発行されるビットコインの量が半分になる「半減期」を7月に控え、2016年4月頃から徐々に上がりはじめ、6月には800USドル(8万円程度)の値を付けるようになりました。
6月にはイギリスが国民投票によりEU離脱を決め、世界経済に動揺が走りましたが、その際にも国々の政策の影響を受けないビットコインが多く買われています。
このようにビットコインの価格形成は需要と供給、または仮想通貨に関するニュースに基づくものであり、政府が介在しない点が最大の特徴です。
大きなトレンドとしては、ビットコインの利用範囲が広がり、売買に参加する人が増え、ビットコインの需要は高まると思います。一方、供給は先細りで(発行量の)上限も決まっています。需要は高まり、供給は減るということで、長期的には価格上昇トレンドと考えていいでしょう。
(次回に続く)
記事提供:biblion

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