くすぶる火種
今、マーケットには、ずっとくすぶり続けている暴落の火種(悪材料)があります。それは、
- 原油価格の低迷
- 中国経済の減速
です。これらの悪材料は、たびたび書いているように「構造的」なもので、解決が困難です。
さらに今年は、4月末から出てくる国内企業決算が減益予想となっており、6月にはイギリスのEU離脱を問う選挙が予定されているなど、円高、株安の材料になりそうな悪材料が、出番を待って控えている状態です。
また、アメリカの大統領選挙で、トランプ氏やサンダース氏が善戦しており、それは、アメリカの「政治的な混乱」を意味するため、これまた円高、株安の材料になる可能性が高いと言えます。
現在、アメリカ次期大統領候補者達は口を揃えて、「ドル高はアメリカ経済にとってよくない。円安政策の日本はけしからん」と表明しています。ドルを買える雰囲気ではありません。
安倍総理は相場を知らない
安倍総理は、「日経平均など思いのままに上げられる」と思っているのでしょうが、彼は、マーケットの恐さを知らないのです。
マーケットは、一国の総理が(自己満足のために)長期にわたってコントロールし続けられるような甘いものではありません。
むしろ、あからさまな市場コントロールは、逆に利用される場合があります。つまり、政府が株高、円安にしようとすればするほど、実際のマーケットは、株安、円高に動いてしまう、というケースがありえるのです。

日経平均株価 週足(SBI証券提供)
現在の日経平均のチャート上、まず、16,000円にサポートがあり、その下の15,000円、14,000円にも強いサポートがあります。最悪の予想値である、13,000円まで下げる可能性は、さすがに、それほど高くはありませんが、
日経平均13,000円、米ドル/円108円
といった水準が現実のものとなる「可能性」はありますので、多少下がったからと言って、安易に買わないよう、注意が必要だと思います。
安倍総理が、日経平均13,000円、為替108円という数字を見て、唖然呆然とする日が来るかもしれないのです。
『長谷川雅一のハッピーライフマガジン』2016/4/3号より一部抜粋
※記事タイトル・太字はMONEY VOICE編集部による
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