東京ディズニーランドと東京ディズニーシーにおいて、来春よりチケットの変動価格制が導入されることが分かり、ディズニーファンを中心に大きな話題となっている。
オリエンタルランドが発表したリリース等によると、変動価格制が導入されるのは2021年3月20日入園分から。「1デーパスポート」の価格は大人8,200円~8,700円となり、最低価格は現在の価格と同額だが、土日祝日や春休み、ゴールデンウィーク期間は最高額となるという。
またこれと同時に、ディズニーホテル宿泊者向けに、東京ディズニーシーへの午前8時からの入園が可能となる「アーリーエントリーチケット」を販売することも発表。こちらは2021年2月20日から3月31日までの入園分までが対象期間で、価格は3,000円とのこと。
変動価格制を導入することで、入園者数の繁閑差を平準化したいというのが、運営するオリエントランドの狙い。いっぽう今回の発表を受けて、オリエンタルランドの株価は5日ぶりに反発しており、市場はこの変動価格制の導入に一定の評価を与えているようだ。

オリエンタルランド<4661> 日足(SBI証券提供)
ファンは“実質上の値上げ”との受け止め
今回の発表分も含めて、これで3年連続の価格改定となったディズニーチケット。今回は変動価格制の導入との発表だが、ファンらの間では“実質上の値上げ”と取る向きが多い印象で、「正直に言え」といった声も飛んでいる。
2021年3月にディズニーランド・シーは、曜日・シーズンでのディズニーチケット(入園料)変動価格を導入っていう話だけど、言葉の使い方だけで、単なる値上げ。
どちらかというと平日は割引かれると思った方がいい。 pic.twitter.com/niq0dJADwC— T s u b a m e P l a n n i n g (@PlanningTsubame) December 22, 2020
ディズニー、変動価格性とかいいつつただの値上げで笑った(笑)コロナ前に夫婦で行こうと思って買ったチケットいつ使えるかな〜〜
— kana (@chankanappy) December 23, 2020
そこで過去の値上げの推移をチェックしてみると、1デーパスポート(大人)の価格に関しては、2001年で5500円だったのに対し、今回の価格変更で最大8700円になるなど、20年間の間で3000円以上の値上げとなっている。さらに1パーク年間パスポートで見てみると、初めて発売された1988年に25000円だったのが、2020年の発売価格は68000円と実に3倍近い価格となっている。
もちろん、その間には物価の上昇やパーク内の拡充もあったため、多少の値上げは当然といったところだが、とはいえ今回のニュースに触れて「子どもの頃の金額からかなり上がってるな」と、改めて驚く方は結構多い。その反面で「これだけ金額が上がっても人が来るとは…」と、ディズニーの変わらぬ人気ぶりに舌を巻く声もあった。
ディズニーチケット値上げのニュース見て、家にあった昔のワンデーパスポート探してきたけど大人で5000円台だったんだね 仕方ないと言えば仕方ないのかな pic.twitter.com/GxUsRZfkzo
— まき (@macky0615) December 22, 2020
混雑日も平準化して、空いてる日は少なくなるんでしょうね。
子どもの頃は1人4000〜5000円のイメージあったけど、倍以上でも人が来るとは、恐るべしディズニー・・【ディズニー】チケット変動価格制を導入、最高で大人1デーが8,700円に https://t.co/r9kHhk1wrk
— 栗下 善行 都議会議員(大田区) (@zkurishi) December 22, 2020
また、その人気ぶりから“混雑はつきもの”といったイメージもある東京ディズニーランドと東京ディズニーシーだけに、今回の変動価格制の導入で混雑状況がどう変わるのかを期待する声もあがる。ただいっぽうで、変動による価格差がさほど大きくないことから、混雑は以前とさほど変わらないのではという、冷静な意見も見られた。
NEWS来年の3/20からディズニーの入園チケットが変動価格制に⁉️時期や曜日ごとに異なるチケット価格が設定されるそうですこれによって、パークの混雑状況がどうなっていくのか楽しみだね!((((;゚Д゚)))))))✨✨✨ pic.twitter.com/gfAXUB6hAN
— あいにゃん (@airi_0302) December 22, 2020
夢の国ついに変動価格
いま所有するチケットは大丈夫かな?
価格差がそんなにないから混雑は変わらず?【速報】東京ディズニーが「変動価格制」 時期や曜日で異なる値段に https://t.co/ynneTxkgnr
— 軽井沢resort (@karuizawa_villa) December 22, 2020
ファンの間で囁かれる「ディズニー離れ」の声
新型コロナの感染拡大の影響をマトモに食らう格好となっている、今年のオリエンタルランド。東京ディズニーランドと東京ディズニーシーは、2月末から6月いっぱいまで休園を余儀なくされ、その影響もあり約4000人いる正社員と嘱託社員の冬の賞与は7割削減に。さらにダンサーなど一部の契約社員には配置転換を要請し、合意できない場合は退職などを促すなど、人件費の圧縮に躍起だ。
このようなコロナ禍による経営難が影響しているのかは不明だが、今年10月には熱心なディズニーファンなら必携の「年間パスポート」に関して、有効期限の延長を行わないと発表。ファンの間ではこれを“年パスの実質上の廃止”として受け止められ、賛否両論の声が飛び交う事態となった。
さらに今年9月から、アトラクションの待ち時間をできるだけ少なくするための施策として導入された「スタンバイパス」も、来場者の間での評判が良くないという。入園後にアプリで取得すれば、そのパスに記載された指定の時間帯に、各施設につき1日1回限定でアトラクションの列に並ぶことができるということだが、ネット上では「通常のスタンバイ時よりも並ぶ」といった声もあるなど、メリットを感じないファンが多いというのだ。
そのようなサービス面での“劣化”にくわえて、今回の“実質上の値上げ”も相まって、ネット上ではいわゆる「ディズニー離れ」といった声も目立つ。ただその反面で、「文句を言ってるうちはまだ大丈夫」といった意見もあり、ファンの間でもその想いは大いに揺れている。
ディズニー
チケットが8700…
ハイシーズンでしょ?
すんごい混んでて8700円に
アーリーが3000円…
アーリーだけでC席価格…うーん…
こりゃディズニー離れするのわかるわ
— choko (@ChokoreitoChoko) December 22, 2020
なんかなぁ~。日本のミッキーさんつかオリエンタルの守銭奴感が更に見えてディズニー離れしそう。チケは値上がりしてるしアーリーの有料化は良いと思うけど高すぎ無い?って思ったしコロナしだいなんだろうけどショーパレ無いでこれはなぁ…。客なめてんの?って思う…。
— 圭 (@kingcat08) December 22, 2020
「夢の国」とも称される日本を代表するテーマパークである東京ディズニーランドと東京ディズニーシーが、今後どのようにしてコロナ禍による様々な悪影響を払拭していくか。ディズニーファンならずとも要注目といったところだろう。
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