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29日の米国市場ダイジェスト:米国株式相場は大幅反落、金融安定リスクの上昇を警戒

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■NY株式:米国株式相場は大幅反落、金融安定リスクの上昇を警戒

ダウ平均は620.74ドル安の29982.62ドル、ナスダックは266.46ポイント安の13070.70ポイントで取引を終了した。

中国株式相場の下落や一部投機過熱を受けた金融システム安定リスクの上昇が警戒され、寄り付き後大きく下落した。証券取引委員会(SEC)が声明を発表、議会が公聴会を開催する計画を発表しても下げ止まらず、神経質な展開が続き、引けにかけては下げ幅を拡大した。セクター別では自動車・自動車部品やエネルギーの下げが目立った。

投機の対象となっているゲーム販売のゲームストップ(GME)や映画館運営のAMCエンターテインメント(AMC)、オーディオ製品メーカーのコス(KOSS)は証券会社が一部規制を緩和したためそれぞれ急伸。バイオのノババックス(NVAX)は開発中の新型コロナワクチンを巡る英国での治験で89.3%の有効性が得られたとの結果を好感し急伸した。一方、ヘルスケアのジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は開発中の1回接種で済む新型コロナウイルスワクチンの治験結果で、中程度から重度で66%の有効性、重症化予防で85%の有効性を明らかにしたが、90%台の有効性が見いだせなかったことに失望感が広がり下落した。石油会社のシェブロン(CVX)は第4四半期決算がアナリスト予想を下回り下落。航空会社のユナイテッドは政府の支援が失効した場合、1.4万人の雇用を削減する計画を発表し下落した。

SECは、複数の証券会社による売買規制の決定や、人為的な市場操作の可能性を調査すると声明を発表した。

(Horiko Capital Management LLC)



■NY為替:米長期金利上昇を意識してドル買い優勢

29日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円62銭から104円85銭まで反発し、104円71銭で引けた。米10-12月期雇用コスト指数と12月コアPCE価格指数の上昇や、米1月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が予想を上回ったことから、株安でも長期金利は上昇し、ドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.2156ドルまで上昇後、1.2125ドルまで反落し、1.2137ドルで引けた。フランスやドイツの国内総生産(GDP)が予想ほど悪化しなかったほか、「欧州中央銀行(ECB)は追加利下げに消極的である」との報道を受けてユーロ買いが強まった。ユーロ・円は126円90銭から127円34銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3751ドルまで上昇後、1.3692ドルまで反落した。ドル・スイスは0.8874フランまで下落後、0.8912フランまで上昇した。



■NY原油:弱含み、欧米株安を嫌気した売りが入る

29日のNY原油先物3月限は弱含み(NYMEX原油3月限終値:52.20 ↓0.14)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比-0.14ドルの52.20ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは51.93ドル−53.25ドル。アジア市場の終盤に51.93ドルまで下落したが、ニューヨーク市場の序盤にかけて53.25ドルまで買われる場面があった。しかしながら、欧米株安を嫌気した売りが強まり、一時52.01ドルまで反落。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  29.65ドル   -0.67ドル(-2.21%)
モルガン・スタンレー(MS) 67.05ドル   -2.27ドル(-3.27%)
ゴールドマン・サックス(GS)271.17ドル  -3.85ドル(-1.40%)
インテル(INTC)        55.51ドル   -0.56ドル(-0.99%)
アップル(AAPL)        131.96ドル  -5.13ドル(-3.74%)
アルファベット(GOOG)    1835.74ドル -27.37ドル(-1.47%)
フェイスブック(FB)     258.33ドル  -6.67ドル(-2.52%)
キャタピラー(CAT)      182.84ドル  -1.50ドル(-0.81%)
アルコア(AA)         18.00ドル   -0.50ドル(-2.70%)
ウォルマート(WMT)      140.49ドル  -3.26ドル(-2.27%)
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