LCホールディングスの真の狙い、成長にかける野心とは
同社のLCレンディングはまさに成長の源泉です。2015年7月にスタートした当初のレンディングの投資家人数は461人。それからわずか1年半で、5倍近くの2000人に迫ろうかという勢いを持っています。
今期の3月末のレンディングの成立ローンの総額目標は60億円でしたが、10億円も上回って着地。レンディングに資金が集まれば、多くの収益物件を自分の財布を使わずに運用することができます。恐らくこの業界で一番早くレンディングに手を出したのは、上場銘柄の中ではLCホールディングスではないでしょうか?
オーナーから物件を預けてもらい、賃貸管理をすることで収益を得るのがサブリース事業でありLC最大の武器です。今回、その武器を活かしつつ収益を拡大するために、ファンド事業に注力しています。
受託資産残高が増えれば増えるほど利益が大きくなる。その受託資産=ファンド事業なので、LC単独ではなくレンディングに出資する投資家にもリスク分散させている。ここにダヴィンチホールディングスの運用ノウハウと顧客も取り入れ、日本だけではなく、海外の投資家からもファンドへの出資を現在進行形で画策しているわけです。
成長銘柄への資質~勘定項目の改定
今期2017年3月期の決算予想
売上高:66億
営業利益:4億5千万
経常利益:4億
純利益:1億
2017年4月5日(水)終値は913円、現在の時価総額は50億の小型株です。

LCホールディングス<8938> 日足(SBI証券提供)
2016年2月19日の東京証券取引所における普通取引の終値673円(分割前1,345円)に対して28.1%のプレミアムを載せて862円(分割前1,723円)でダヴィンチは資本業務提携をしました。
2017年3月期第一四半期決算から不動産の保有目的の変更に伴い、勘定項目に大幅な変化が発生しています。今までも不動産の売却によって利益が出ていても、掛け目が固定資産であったために売り上げや営業利益には一切反映されない投資家泣かせの決算でした。これも多くの投資家に見向きされなかった要因の1つでしょう。
現在、貸借対照表の「販売用不動産」の項目には120億もの資産が計上されています。
冒頭で書かせて頂いた出口戦略「当社グループが組成する上場リート(不動産投資信託)にファンド保有物件を売却すること」。この場合、当然売り上げも営業利益も決算に反映されます。
勘違いしてはいけないのは、その日が頂点なのではなく、その日が成長への始まりなのです。リートが上場できれば、保有する物件は増えていきます。リートの仕組みによって投資家に対して配当(賃料)をもたらします。
LCホールディングスは、リートの物件すべての管理をすることで安定的に成長するフィービジネスを確立できるのです。新規物件を上場リートへの販売する売り上げがたつこともあるでしょう。
この10年間の売上高は最低56億~82億です。これを右肩上がりの成長グラフにできるかどうかのタイミングは、まさに今です。
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