なぜ気づかない？イタリア国民投票「否決」で危険モードに入った市場＝児島康孝

イタリア国民投票の結果は否決。考えられる相場の反応は、材料出尽くしで一挙に反転するパターンと、終日トレンドが続くパターン。どちらも上下動は大きくなりがちです。（『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ！』児島康孝）

呑気なマーケットが織り込んでいない伊銀行の破たんリスク

イタリア国民投票の結果は「否決」

相場の反応は、2種類。

• 材料出尽くしで、一挙に反転するパターン
• 終日、トレンドが続くパターン

どちらも、上下動は大きくなりがちです。

個人的には、この話は、尾を引くと思っていますが、早朝より下げるかどうかは、判然としません。ショート派も、注意が必要です。早朝の下げが最安値となる場合と、トレンドで下値を更新してくる場合があるためです。

相場は、危険に

株価の上昇方向・円売り方向は、非常に危険になっています。欧州時間、NY時間で崩れるか。数日、持ちこたえてからか。イタリアの銀行が破たんリスクにさらされていますので、非常に危険となっています。きょう午後に、大きな動きがなければ、FOMCをきっかけにしたパターンとなるかもしれません。

米ドル/円 15分足（SBI証券提供）

日経平均先物 15分足（SBI証券提供）

「たいしたことないじゃないか」で、やられる

こういう相場は、「たいしたことないじゃないか」と考えると、やられてしまいます。リスクの顕在化のタイミングがずれているだけで、大きなリスクを抱えています。一方、ショート派にとっては、チャンスとなります。防空壕から少し顔を出したとたんに、爆弾を落とされるようなものです。

イタリアはEUの主なメンバーなので、今後の波及効果や相場への織り込みは、かなりハードとなりそうです。きょうの東京時間で「すべて織り込まれた」という感じでは、ありません。

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