日経平均株価は8連騰で21年ぶりの高値圏に浮上。ラリー相場による上値志向の高まりが感じられます。そのほか、注目すべき3つの銘柄をご紹介します。(『株とまとの「株式投資戦略」』山本伸一)
日経平均は8日続伸、73.45円高の20,954.72円で年初来高値更新
選挙ラリー相場本格化で株価指数の連騰も止まらず 活況相場の先導株候補は?
米国株高とともに買い優勢の流れとなった本日の株式相場ですが、日経平均株価は8連騰で21年ぶりの高値圏に浮上するなど、ラリー相場による上値志向の高まりが感じられます。
日経平均株価は8日続伸。年初来高値を更新し、2015年6月高値20952.71円を奪回してきました。1996年12月以来となる節目21000円に迫ってきています。

日経平均株価 月足(SBI証券提供)
さて、前営業日配信版では「選挙ラリー相場本格化とともに相場も浮上 テーマ株や先導株候補を探せ!」と題していました。
利食い先行も押し目買いとともに上値を追う展開となった前営業日取引から、米国株高とともに本日も買い優勢の流れに。一般報道でも20年ぶりの高値圏突入が伝えられましたが、ラリー相場の期待感も高まっています。
当欄では一貫して、衆院解散からのラリー相場入りを主張。日経平均株価も2015年高値を奪回、次なる目標は大台21,000円となりますが、すでに射程圏内に捉えてきました。
明日はオプションSQ算出日となりますが、SQ値は目先のキープライスとなりそう。今晩からの外部要因の変化やSQ概算値、日中高安も確認していきましょう。
物色傾向でも上値の軽い銘柄に資金が集中。前営業日の「人気株の上値目標株価」で紹介していた栄電子<7567>が上値目標株価を達成しており、人気化を捉えています。
さらに「今後は選挙相場も本格化。政策関連や選挙関連が賑わう期待があるほか、来週の中国共産党全国代表大会を手掛かりに中国関連に注目が集まりそうで、相場浮上に乗る先導株を選別していきましょう」とも記していました。
本日では、中国関連でもあるコマツ<6301>が活況高。米キャタピラー決算にも反応していますが、来週の中国共産党全国代表大会(党大会)も手掛かりとなりそうで、党大会と衆院選の重要イベントの重なる今後は両国の政策期待も自ずと高まるのではないでしょうか。
指数構成比率上位が指数押し上げ 活発な資金循環続く
日経平均株価続伸、連日の年初来高値更新とともに日経平均株価構成比率上位のソフトバンク<9984>、ファナック<6954>が堅調。ハイテクの東京エレクトロン<8035>、証券の野村ホールディングス<8604>、内需系のリクルート<6098>なども買われており、指数を押し上げています。
前営業日に売り込まれていた神戸製鋼所が反発したものの、短期資金集中の見られていた直近IPOのPKSHAテクノロジー<3993>、任天堂<7974>などは売られました。
売買代金上位では、中国関連のコマツ<6301>、上場維持期待の東芝<6502>、防衛関連の豊和工業<6203>、格上げのオリエンタルランド<4661>などが買われています。
セクターでは、業種別株価指数騰落の値上がり上位にその他金融、サービス、情報通信、陸運、機械、証券商品、精密機器、電気ガス、紙パルプ、海運、建設、食料品、水産農林などが並びました。
一方、値下がり上位には石油製品、保険、鉱業、非鉄、銀行、鉄鋼、金属製品、ガラス土石、その他製品などとなっています。
個別では、公募増資中止の青森銀行<8342>、決算評価のコシダカ<2157>、サイゼリヤ<7581>などが物色されました。
新興市場では、MS&C<6555>、エヌ・ピー・シー<6255>、マネーフォワード<3994>、グノシー<6047>、SHIFT<3697>、ハイアス・アンド・カンパニー<6192>、フェローテック<6890>、インターライフ<1418>、アクモス<6888>、ヤマト・インダストリー<7886>などが賑わっています。
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