上手くいく事業をつくる「3つのポイント」
先に、初めて事業を立ち上げる方に向けて、「上手くいく事業のつくり方」をお伝えしておきたいと思います。私の経験から言うと、それは以下の3つになります。
- なるべく小資本で始める
- 個人事業主(S)では、原則として借り入れはしない
- 独立を意識しつつも、事業が軌道に乗るまでは会社を辞めない
なにごとも、初めてすることがいきなり軌道に乗る、ということはありません。多くのことは、やってみないとわからないのが実情です。
側から見て、「アイツ、上手くやってるな~」と見えていても、実際は紆余曲折の上に、ようやく…ということが多いものです。
事業を軌道に乗せるコツとは、「小さく始めて大きく育てる」こと。
ですから、「やってみてダメでも軌道修正ができる」「失敗しても致命傷にならない」よう、最初のうちは特に意識したほうがいいでしょう。
サラリーマンは、個人事業主から始めたほうが有利な場合が多い
では、「法人がいいか?」「個人事業主がいいか?」の続きですが、サラリーマンをやりながらであっても、基本はどちらもできます。仮に副業禁止規程だけがネックの場合は、ご家族を代表にして法人を立てる策が検討に値します。
株式投資を規制する会社は少ないので、個人事業の法人とは言えども、株主という存在が咎められる可能性は低くなります。
とはいえ、最初はいきなり法人を立ち上げるよりも、ほとんどの人は個人事業主からスタートしたほうが有利になるでしょう。サラリーマンとの掛け持ちをしている間は、特にそうです。
個人事業主から始めることをオススメする1番の理由は、サラリーマン所得との「損益通算」ができることです。
損益通算とは、簡単に言うと、決められた項目に対して生じた損失を一定の順序に従って各種所得金額から控除できる制度です。
その“決められた項目”というのが「不動産所得」「事業所得」「山林所得」「譲渡所得」の4つです。これらで出た赤字は、他の所得との相殺が可能となります。
しかし、損益通算を認められるためには、以下の2つの条件があります。
- 副業を事業として認められること
- 個人事業主であること(法人でないこと)
法人を設立してしまえば、サラリーマン所得との通算はできなくなります。サラリーマンは雇われている立場ですが、法人を設立すれば、あなたがその法人の責任者になるわけですから。