セミナー来場者が選んだのは、B社のリンクバル
実はA社はギフティ<4449>で9月にIPOしたばかりのeギフト事業を展開する成長企業で直近になって1,400円から2,000円台にまで上昇を演じた銘柄。時価は1,760円で今期上方修正含みで好業績ではあるが、既に時価総額が436億円という水準で今期の予想経常利益5.28億円の82倍とやや行き過ぎの感がある。
これに対してB社は2015年にIPOした街コンを展開するリンクバル<6046>であったが、名前を伏せてのアンケートに多くのオクチカ読者が支持されたことに敬意を表したい。
というのも株価のトレンドなどは明らかにしないで、先行投資を6.7億円もかけることで今期業績計画を減益としている銘柄を支持されたことが凄いと感じますし、しかもそうした企業の時価総額が75億円という水準にあることが皆さんの評価につながったものと拝察されます。
実はリンクバルの株価は昨年12月の今頃は1,765円という6分割後の高値をつけていました。それが389円という株価にまで先週は落ちてしまいましたので、買っても買っても値下がりする同社を冷静な目で見てもらいたかったというのが私の今回のアンケート調査の意図したことだった訳です。
残念ながらプロと言うべき執筆陣の皆さんはA社を評価されましたが、これは致し方ない話です。まともなアナリストであれば減益見通しを疑ってかかることになります。一方では大幅増益を支持する気持ちは当然のことなのです。
結果としてその後の2社の株価はどうだったかと言いますと、ギフティ株も比較的落ち着いてはいますが、なかなか伸びきれない株価の動きが見られます。
一方でリンクバルは先週末、突然の上昇を見せており、一気に453円という高値水準にまで達し、先週末の終値は442円となったのです。しかも出来高も114万株を超える大商い。つまりセミナーでお話したあとも389円まで値下がりしましたが、400円以下で投資された方はとても良い成果を得られたのではないでしょうか。
つまり株価が低迷してきた銘柄にもチャンスあり。減益だから駄目だと言わずに皆さんもしっかり吟味されてみてはいかがでしょうか。
株価だけではなくもちろん、内容が大事でもあります。
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『億の近道』(2019年12月9日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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