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足元で減らしていたロングポジションを積み上げてくる可能性も【クロージング】

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6日の日経平均は大幅に続伸。554.03円高の23873.59円(出来高概算16億5000万株)で取引を終えた。中国・浙江大学の研究チームが新型肺炎の効果的治療薬発見との中国テレビ報道が材料視された。また、米国では1月ADP雇用統計が15年5月以来の大きな伸びとなったほか、ISM非製造業指数も予想を上回る堅調な内容となったことが材料視される中、欧米市場の上昇の流れを引き継ぐ格好から、日経平均はギャップスタートとなった。

前場段階で23800円を回復した日経平均は、その後、中国は約750億ドル(約8兆2500億円)相当の米製品に対する関税率を14日から半分の水準に引き下げると発表。さらにトヨタ<7203>がコンセンサスを上回る決算を発表したことも安心感につながると、後場半ばには23995.37円と24000円に迫る局面もみられた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1800を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは、33業種全てが上昇しており、保険の上昇率が3%を超えたほか、精密機器、石油石炭、輸送用機器、医薬品、機械、鉱業の強さが目立った。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、ダイキン<6367>がけん引。

日経平均はマドを空けての上昇となり、25日線を回復して始まると、その後の上昇で直近の急落で空けていたマド上限レベルを突破する格好となった。一方で下にマドを空ける格好でのアイランドリバーサル形状を残す形状をみせており、テクニカル的にはシグナルが好転した格好である。また、米国では良好な経済指標が相次いでいるほか、市場はこれを材料視した物色がみられるなど、新型コロナウイルスの感染拡大によるパニック的な状況から、金融市場は正常化に向かっているとみられるだろう。

日経平均は年初来高値に再び接近する動きをみせており、米雇用統計の上振れが意識されてくるようだと、足元で減らしていたロングポジションを、若干でも積み上げてくる可能性も出てきそうである。新型コロナウイルスの感染拡大が引き続き警戒されるものの、一方で、治療薬に関する報道も出てきやすいと考えられ、ショートポジションについても、カバーしておきたい動きが意識されやすいだろう。


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