1ドル111円割れは、ほぼ約束されたようなもの
ここで特に注目すべきはユーロドル相場。2/11(世界的な株価のボトムとなった日)と3/17(FOMCの日)で付けたダブルトップを、本日上抜いてドル安が進んでいます。
世界で最も流動性の高いユーロドル相場で上値の節を抜いてきたことから、ドル円に関しても2/11と3/17の円高水準111円割れは、ほぼ約束されたようなものだと思われます。

ユーロ/米ドル 日足(SBI証券提供)

米ドル/円 日足(SBI証券提供)
従って、短期筋による円買いポジションは差し引き5万枚と歴史的高水準には達しているものの、ここから更に円買いポジションの構築が進むであろうことは覚悟しておく必要がありそうです。
頼みの綱、米国が崩れたら「売り」
とりあえず3月末の為替相場が確定したので、大部分の企業において今期までの決算の数字は固まりました。ただ昨日から始まった今期に関しては、更に一段厳しい円高の世界が待っていると思います。
実際、短観での企業の想定為替レートが117.5円。既に6円近い円高になっており、117.5円ベースでも今期減収減益予想となっています。とても明るい未来予想図は描けそうにありません。
今は何とかアメリカ高に引っ張られてこの水準を保っていますが、問題は頼みの太い綱であるアメリカが崩れた時。その場合、足元の円高と相乗効果で日本株にはとてつもない売りが降りかかってくると思います。
その傾向が見られた場合、即座に投資判断を「売り」転換する用意をしておくべきでしょう。
『KA.Blog』(2016年4月2日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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