日経平均は7日続落、年初来安値をつけた2月12日以来およそ2カ月ぶりの安値。7日続落は2012年11月13日までの7日続落以来、「アベノミクス相場」開始以降では初めてです。(『THE相場観!』)
日経平均は17.46円安の15715.36円、首相発言で円高進行
「アベノミクス相場」初の7日続落
■6日大引け
- 日経平均:15715.36(-17.46)
- 売買高:21.4億株
- 売買代金:2.1兆円
- 騰落レシオ:99.42%
- 25日線かい離:-6.32%
- サイコロ:3勝9敗 ○●●○○●●●●●●●
- ドル円は110円40銭台、ユーロ円は125円40銭台(17時現在)
安倍首相が米ウォール・SJ紙のインタビューで「恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」と述べたことが伝わり、5日の海外市場では1ドル=109円92銭と2014年10月以来の円高水準をつけました。
市場では「一段の円高進行に対する警戒感が引き続き強い。急速な円高進行は日銀による追加緩和期待につながるが、仮に実施されても継続的なドル高円安基調となるか疑問。理論値では1ドル105円が妥当との見方もあり、今期業績への悪影響が懸念される」との声がありました。

日経平均株価 5分足(SBI証券提供)

米ドル/円 5分足(SBI証券提供)
外為市場で一時1ドル110円割れとなった後に一段と円高に進まなかったことが一定の安心感を誘ったものの、4月下旬には日・米・欧の中銀会合を控えるほか、日米企業決算を見極める必要があり、「積極的には手を出しにくい」との声がありました。
米利上げ観測の後退でドルが幅広い通貨で売られているほか、原油安や世界的な株安で、安全資産とされる円が買われやすくなっており、市場では「今後110円を超える円高水準が定着する」との指摘もあります。
海外勢が日本株売りを増やす背景には、為替の円高などによる業績懸念があり、多くの企業の16年度の想定為替レートである1ドル=117円台より大幅な円高水準で、外需関連株を中心に来期業績への警戒感が強まっています。
年度の初めは投資計画の策定や運用担当者の入れ替えもあり、年金基金を含む機関投資家の買いが薄くなりやすいとされ、市場では、財政政策や消費増税の延期、日銀の追加緩和など政権への注文を口にする関係者が増えています。
テクニカル面では、騰落レシオ99.42%、25日線かい離-6.32%、サイコロ3勝9敗で、明日マイナスで引けると2勝10敗となり目先は反発場面とみています。
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