「消費税凍結」でも株価は上がらない
この先、政府は、伊勢志摩サミット、参議院選挙といったイベントに対応する、小手先の経済政策をいくつか出してくるでしょう。
しかし、何をやっても、効果が薄いか、効果がないか、下手をすれば逆効果に終わる可能性が高いと思います。効果があったとしても一時的でしょう。
たとえばウワサされている「消費税凍結」。これも庶民感覚から見れば「税率アップの凍結は当たり前」であり、「現状維持」ですから、景気をよくする効果など期待できません。
景気対策を考えれば、「消費税撤廃(0%)」が理想的です。せめて「消費税を5%に戻す」ぐらいのことをやらなければ効果はありません。「消費税凍結」で株価が上がることはないでしょう。
株価も為替も「自然な水準」に戻る
安倍政権の経済対策によって上昇した株価や、為替レートは、実体経済を反映しない、不自然なものでした。安倍政権が無力化する中、この先、為替レートや株価は、もとの「自然な水準」を目指すのではないかと考えます。
日経平均株価の週足の200MA(200日移動平均線)は、15,000円付近にあります。この「自然な水準」に、日経平均は、すでに近づいています。このあと日経平均が13,000円まで下がっても「自然な水準」の範囲内です。
為替(米ドル/円)の週足の200MAは105円付近で、現在の為替レートも、すでにこの「自然な水準」に近づいています。やはり、このあと為替レートが95円まで下がった(円高になった)としても「自然な水準」の範囲内です。

日経平均株価 週足(SBI証券提供)

米ドル/円 週足(SBI証券提供)
2016年の相場は大変
2016年の相場は、このあとも、なかなか大変そうです。「買い」だけでなく「カラ売り」や、インバース型、ベア型のETFなども使いつつ、下落相場に対応するトレードが必要でしょう。
また、「株だけ」「為替だけ」を見るのではなく、総合的にマーケットを眺めながらの投資判断が必要だと思います。
どうやら、2016年は、投資家にとって「攻撃」の年ではなさそうです。儲けることより「守り」を固める、つまり、損をしないことを優先して考える必要がありそうです。
『長谷川雅一のハッピーライフマガジン』2016/4/10号より一部抜粋
※記事タイトル・太字はMONEY VOICE編集部による
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